大根受難

大根の葉に黒い虫がついていました。

 青々と茂った大根の葉に、黒い点々が見えました。
青々と茂った大根の葉に、黒い点々が見えました。
 葉を裏返してみると、犯人がいました。
葉を裏返してみると、犯人がいました。

この虫はダイコンシンクロムシというそうです。ざっと見ただけで4匹見つけました。彼らに罪はありませんが、大根のため畑の外側に移動してもらいました。

ちなみに、これまでに1度だけ虫除けの薬をかけたそうです。葉が育たなければ土の中の大根も育ちません。祐子さんは小さいうちに最小限の薬を使って赤ちゃんのような葉を守り、大きくなってからは絶対に使わないようにするそうです。それでもこうして虫が来ている訳ですから、全くの無農薬で野菜を育てるのは大変なことですね。

2回目の間引きを終えました。

9月18日朝8時、畑へ行きました。大根の葉は大きいもので20㎝近くに育っています。

 

 おろのいだ(=間引いた)大根菜。
おろのいだ(=間引いた)大根菜。

「ちょうどおろのごう(=おろのぐ=間引く)と思ってたから」と、講師の桑原祐子さんは大根を間引き始めました。間引くのは、3本ずつに残してあった株の中の、パッと見て1番小さいもの1本です。雪が降るまでにある程度の大きさにしなければならないので、大きいものを残していきます。
この作業、春なら大きい方を抜くそうです。「せっかく大きくなったのにどうして?」と思うかもしれませんが、春は今と違ってどんどん暖かくなるので、大きくなるのを待つことができるとのこと。「大きい間引き菜を2回食べられるよ」と祐子さんが笑って言いました。自給自足の知恵ですね。

この大根の収穫は次回11月1日(土)ー2日(日)、大収穫祭です。他にも秋野菜の収穫やその調理、第2回で取った笹を使った笹団子作りなど、お料理も盛りだくさんです。作るのも食べるのも好きな方、ぜひご参加下さい!

 一段と生長した大根。
一段と生長した大根。

だいぶ実りました。稲刈りは10月第2週前後の見込み

イネがどんどんと実りを深めてきました。穂先が重くなり、しっかりとコメができ上がってきています。

 

オーナー田んぼに登場した標識。棚田オーナー制度の紹介とオーナーのみなさんのお名前が表示されています。
オーナー田んぼに登場した標識。棚田オーナー制度の紹介とオーナーのみなさんのお名前が表示されています。

オーナー田んぼのイネは、ますます順調に育っています。イネ刈りまであと3週間前後という見立てになってきています。

今年は、初夏の時期に好天で高温であったことから、イネの育成が早く、背丈も高くなっています。このため、日本で一番の品質のコシヒカリが取れるとされる里の田んぼでは、イネが高く育ちすぎて倒れる「倒伏」という現象が広がっています。

コシヒカリはもともと背が高く伸び、倒伏に弱い品種とされてきました。このため、背をあまり高くしないで育てることが肝心とされてきました。

しかし、昨今は田植えの時期を勤務の都合で決める日曜農家も少なくなく、早めに植えてしまいたいと言う心理も働いて、以前より田植えの時期が早くなっています。そこに好天が続いたので、今年は場所によっては胸まで埋まるような背丈になった田んぼも少なくありません。

今年はオーナー田んぼは大成功の気配です。里の田んぼに倒伏が広がっているのと違って、栃窪の田んぼは順調です。
今年はオーナー田んぼは大成功の気配です。里の田んぼに倒伏が広がっているのと違って、栃窪の田んぼは順調です。

そこに秋になってからの雨が重なって、一気に倒伏。20日の雨で、里の半分近い田んぼが全面倒伏という有り様です。

オーナー田んぼは、田植えを遅くしたのが功を奏し、背丈も平年並み。倒伏は一切ありません。

これからどこまでうまく実っていくか。楽しみです。

畑に住むネズミ

畑で写真を撮っていたら、小さいネズミが出てきました。

 

 子ネズミ。
子ネズミ。

「休日農業講座/山の上のかあちゃんの畑と料理」で6月15日に大豆を植えた畑へ行きました。講師の桑原祐子さんがその大豆を枝豆として収穫していて、その様子をカメラで撮っていました。
「そこにネズミにかじられた豆があるでしょ」と話していたその時、チョロチョロっと茶色いものが横切りました。豆をかじった犯人と思われる、携帯電話の3分の1くらいの小さいネズミでした。いったん巣穴に入りましたが、「こいつめ!」という祐子さんのするどい視線を感じたのか、すぐにどこかへ逃げていきました。逃げた後の巣穴をよく見ると、中にもっともっと小さい子ネズミが1匹見えました。

その巣穴は、実った大豆の畑のど真ん中。彼らはおいしい完全無農薬栽培の枝豆を、毎日おなかいっぱい食べていたに違いありません。そして今も、もしかしたら畑で豆をかじっているかもしれませんね。

 ネズミにかじられた豆。  丈がのび過ぎたものが風雨で倒され、地面に近いものからかじったのではないか、とのこと。
ネズミにかじられた豆。
 丈がのび過ぎたものが風雨で倒され、地面に近いものからかじったのではないか、とのこと。

たわわになった稲穂たち

稲穂が見事な黄金色になってきました。一つひとつの穂が「キツネのしっぽ」のようになると良いコメだと言われます。

エコプラスの夏の活動でヤップ島に2回、それぞれ2週間。その間に自分自身の仕事でデンマークに2週間。計6週間、地元を留守にして田んぼを見ました。

秋空に黄金色の稲穂が映えます。まだまだ葉っぱは緑色ですが、穂の部分はだいぶ黄色くなってきました。
秋空に黄金色の稲穂が映えます。まだまだ葉っぱは緑色ですが、穂の部分はだいぶ黄色くなってきました。

みごとな黄金色に覆われていました。
夏の入り口、春先に投入した有機肥料がじっくりと効果を出して葉っぱが濃い緑色になっていました。
「効果が遅かったので、量を多くしたのが裏目に出た」とパノラマ農産の晶さんが話していました。田んぼの土づくりは、そこに育つイネの色にはっきりと現れます。

穂が出る時期に追加で肥料をやる「穂肥」は、オーナー田んぼには投入しませんでした。

この調整がうまく効いたのでしょう。周辺の田んぼと変わらぬ、あるいはそれ以上にしっかりとした穂が、オーナー田んぼに広がっています。

一つの穂についている米粒も昨年の無農薬栽培米の田んぼよりも、多くなっているように感じられます。

どのくらいの収量になるのか、楽しみです。

たくさんのコメをつけてたわわにゆれる稲穂。一房に100粒以上のコメがついています。穂の軸が先端から6-7割黄色くなったら刈り取り時期です。
たくさんのコメをつけてたわわにゆれる稲穂。一房に100粒以上のコメがついています。穂の軸が先端から6-7割黄色くなったら刈り取り時期です。

「草刈りに夢中!」田んぼのイロハ第3回報告

草刈りあり、たい肥づくりあり、芋の手収穫&料理教室あり。今回の田んぼのイロハは体験が盛りだくさんでした。
2008年9月6日から7日まで、休日農業講座「田んぼのイロハ」第3回目が行われました。今回のテーマは「草刈りとあぜ管理」で、参加者は東京在住の大学生と会社員、2名でした。

[1日目]
昼すぎからとても強い雨が降り、集落内の側溝からはものすごい勢いで水が流れる音がしていました。県道わきの斜面が1カ所崩れていました。

そんな中、パノラマ農産の笛木晶さんを講師に「あぜの管理」についての座学を行いました。

一般的な稲作では、あぜが害虫の住みかにならないように草の生長を抑えます。現代の農業では省力化を図り除草剤も使われてきました。面積が広く傾斜もある栃窪集落のあぜならなおさら、除草剤を使えば作業は楽になるように思われます。

しかし傾斜のあるあぜが崩れずにすむのは、実は草の根が斜面の保護・強化に一役買ってくれているからなのです。景観の保全という面からも、栃窪ではあぜの草刈りが欠かせない作業であることを教わりました。

田の草取りやその省力化としてのアイガモ農法についての話、農耕用に家畜を飼っていた昭和40年代の話など、話題は多岐に渡りました。

その後の夕食では、笛木晶さんと区長夫妻にも加わってもらい、お話を聞いたり、これまでのイロハの様子や稲の育ち具合、夏に行われた「棚田草刈りアート日本選手権大会」などの写真を見たりしました。

[2日目]
朝のうちは、くもってはいるものの雨は降っていませんでした。

 集落の方にカマの研ぎ方を教わりました。砥石の角度や力の入れ具合、コツをつかむのは難しいものです。
集落の方にカマの研ぎ方を教わりました。砥石の角度や力の入れ具合、コツをつかむのは難しいものです。

9時にはイロハ田んぼに到着し、パノラマ農産の方々にカマの刃のとぎ方から教わりました。刃を立てて見て、刃が白い筋に見えたらまだ研げていないそうです。辺りにはしばらくシャッシャッシャッという刃物と砥石のこすれる音だけが響いていました。切れ味を試しに辺りの草に軽くカマをふるってみると、それだけで草が切れ、歓声が上がっていました。

カマが研げるといよいよ草刈りです。斜面に向かい、一定の幅で右から左へカマを振りながら登って行きます。切れ味が良くなったカマで調子良く草を刈り始めましたが、10時を過ぎた頃からカミナリが鳴り始めました。

休憩して様子を見ていましたがとうとう雨が降り始めたため、草刈りを中断して集落センターへ戻り、集落の方が提供して下さった野菜で料理教室をすることにしました。ナスは油で揚げてみそとからめる「油みそ」と焼きナスに。芋の手(サツマ芋の葉のくき)はきんぴらに、ミョウガは佃煮に。芋の手の収穫体験もできました。

こうしてお昼の食卓には地元で採れた野菜のおそうざいがズラリと並び、素朴な味に癒されるひとときとなりました。

昼食が終わる頃には雨も止んで、13時から作業を再開しました。最初は「こわいー」と言っていた学生も、この頃には「この作業、はまりますね」と夢中で草を刈っていました。もう1人の参加者は草刈り機の使い方も教わり、10分くらいですっかり慣れ、鼻歌を歌いながら刈っていました。

刈った草はたい肥にします。

 刈った草でたい肥づくり。どんどん草を詰め込みます。このあとブルーシートで全体をおおい、熱を逃さないようにして草の醗酵を促します。
刈った草でたい肥づくり。どんどん草を詰め込みます。このあとブルーシートで全体をおおい、熱を逃さないようにして草の醗酵を促します。

田んぼの一画に組まれた木枠(たて80センチ、よこ1.5メートル、高さ45センチ)の中に刈り取られたあぜ2面分の草がどんどん詰め込まれ、米ぬかと鶏ふんを混ぜ込みながら踏み固められていきました。枠の高さいっぱいまで来たら、枠だけ15センチほど持ち上げて詰め、踏み固めて、最終的に高さは約70センチほどになりました。笛木晶さんの提案で、このたい肥の高さが醗酵によって来春どこまで下がるかを当ててみることになりました。

参加者からは、「天気次第でスケジュールも変わってしまうけど、それもまた作物を育てる大変さ、難しさを実感できる機会になりました」「採れたての野菜を使って料理を作れたのが良かったです」「集めた草が、たくさんに見えてもワクの中に入れて踏み固めるとどんどん押し詰まって、小さくなっていくのが印象的でした」などの感想が聞かれました。

次回はいよいよ「稲刈り」です。
http://tappo.ecoplus.jp/showart.php?lang=ja&genre=8&aid=619
1日目には生態系調査「とちくぼ生き物プロジェクト」にも参加します!

穂が黄色くなりはじめました

色づき始めたオーナー田んぼ。2枚ある田んぼはそれぞれ順調です。
色づき始めたオーナー田んぼ。2枚ある田んぼはそれぞれ順調です。

青かった穂が黄色く色づいてきました。まだ籾の中はやらかくて厚みもありません。これからが勝負です。

 

2-3週間程前に花が咲いたイネたちは、受粉もうまくいったようで、モミが育ってきています。

初めは緑色そのものだった穂が、順次色づき始めていて、同時に、重みが出てきて垂れ始めています。中に米粒がしっかり形成されはじめてきたようです。

風がくると、この重みを持ち始めた穂がざわわと揺れていきます。夏の名残の強い日差しを浴びて、モミは育っていきます。

穂が出てからの毎日の最高気温のたし算が、1,000度になると刈り取りが出来ると言われます。平均の最高気温が25度とすると40日。9月の終わりから10月の初めが刈り取り時期なのですが、それまでの天気で、実の入りが決まってくるのだそうです。

完全無農薬の証拠。イネの根本にはびっしりと雑草が生えています。
完全無農薬の証拠。イネの根本にはびっしりと雑草が生えています。

イネの根本には、何度も草取りをしたはずなのに、また雑草がびっしり生えてきています。ツユクサやアオイの仲間の植物が、きれいな白い花を咲かせています。

じっくりみると大変美しいのですが、イネにとっては大事な栄養素を奪いあう競合関係にあります。「完全無農薬で安全なコメを」というのは簡単ですが、実際にはこの競合関係から、抜け出すのは大変です。

ウド

ごま和えや天ぷらなど、春の味覚として知名度の高い「ウド」ですが、春先に難を逃れたウドたちは今、白い小さな花を咲かせています。
880-lOLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

 

 

 

 

 
栃窪では山まで採りに行かなくてもいいように、田んぼの大きなあぜや庭に移植している場合が多く、集落内のそこここでウドの花が見られます。
8月中旬くらいから見られるようになり、後から後から咲いています。

ちなみに慣用句で「ウドの大木」と言うだけあって、大きいものは2メートル近くにもなっていますが、実際は「木」ではなくクキです。

いきものプロジェクト第3回報告

7月31日(木)、夏らしいよく晴れた天気の中、2008年度第3回目の栃窪いきものプロジェクトが行われました。今回は、毎回定点観測をしている「桐木平」の田んぼ跡で生き物を観察しました。トンボやイトトンボ、ゲンゴロウやサンショウウオの幼生などを観察しました。
午前9時、夏休みをエンジョイしている栃窪っ子たちが集落センターに集まり、水分補給などの注意を受けて目的地へ出発しました。
1分とたたないうちに道端で虫の鳴き声を聞きつけ、キリギリスを見つけました。その後も、途中の小さな沼地ではシオカラトンボ、民家の脇の水辺でシュレーゲルアオガエル、アマガエル、ヤゴ(ヤンマの仲間)の抜けがらなどを発見しました。電線には飛べるようになったツバメのヒナが14羽集団でとまっていました。オニヤンマも辺りを行ったり来たりしていました。
目的地の手前に、側溝の水が溜まっている場所があり、「何かいそうだ」という先生の言葉に反応した子どもたちが網ですくってみました。網にはマルタニシとシマアメンボが入っていました。(シマアメンボは渓流にいる丸い形のアメンボで、田んぼなどにいるアメンボとは異なるそうです。)

 あちらこちらにいたキイトトンボ。
あちらこちらにいたキイトトンボ。

目的地の桐木平に到着し、それぞれが自由に生き物を探してつかまえてみました。この日特に多かったのはキイトトンボで、子どもたちも何回もつかまえていました。トンボでは、アオモントンボ、ショウジョウトンボ、ムギワラトンボ(=シオカラトンボのメス)、カワトンボの仲間も見られました。沼の中にはヤゴやイトトンボのヤゴがいました。来年もこの沼はトンボたちでにぎわうことでしょう。
他に沼の中には、背泳ぎをするマツモムシ、サンショウウオの幼生、イモリの幼生、ゲンゴロウの幼生、ゲンゴロウにそっくりなガムシなどがいました。水を入れた透明なケースに放して観察していると、そのうちにゲンゴロウの幼生がイトトンボのヤゴにかみついて離れなくなりました。「ゲンゴロウは肉食」と教わり、子どもたちはかたずをのんでその様子を観察していました。
オモダカやコナギ、ホタルイ、ヒシ、ガマなど水辺の植物もたくさんありました。その中でも特に先生が説明して下さったのが「ミクリ」で、昔はどこの田んぼにもたくさんあって農家に嫌がられた植物だったのが、今では自然が残っているところにある植物の代表格なのだそうです。
参加した子どもたちは終了時間になっても網を持って生き物を探したり水の中を見たりと、なかなかやめませんでした。つかまえた生き物を見ているうちに飼いたくなった子もいましたが、「生き物をつかまえた後、本当に飼うなら、その生き物のことをよく調べて、飼えるかどうか考えてから飼うこと。飼えないならすぐに離してあげること。」と先生に言われて、とりあえず集落センターまでは持ち帰ったものの、よく考えてやめていました。

帰りは道は、サカハチチョウやオオシオカラなど来る時とは違う生き物と出会いました。

 生き物しらべの様子です。
生き物しらべの様子です。

ふりかえりでは子どもたちから「トンボがいっぱいいてすごかった」「虫取りも楽しかったけど、ゲンゴロウの幼生がイトトンボの幼生を食べるところは見ていて飽きなかった」などの感想が聞かれました。

定点観測では、これまで数十匹といたオタマジャクシがすっかりいなくなり、その代わりに最も多く33匹のマルタニシを観測しました。また、前回(6月15日)には観測されなかったヤゴ、イモリの幼生、クロサンショウウオ、マツモムシが新たに観測されました。