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Day 1) Students from Yap arrived at Tokyo ヤップからの中高生が来日

Students arrived to Narita International airport. 成田空港に到着したヤップの若者たち
Seven students and two chaperons fro Yap island, Micronesia, have arrived at Tokyo in the morning of Sunday, 11 March and were greeted by Japanese young volunteers. The students will stay in Japan for 10 days to learn about environment, like garbage and waste water issues in Tokyo and in rural area.

The study tour was organized by ECOPLUS, a non-profit organization based in Japan, with the support of Keidanren Nature Conservation Fund, United Airlines, Patagonia Japan and other organizations and citizens.

They departed Yap in the very early morning of the day and changed the plane in Guam. When they reached to the Tokyo international airport, 14 young Japanese were waiting for them. The temperature in Tokyo was like 10 C or 50 F. Many of students were saying it was a bit cold. They were given warm jackets and ride on the bus to the Tokyo Central Youth Hostel.

Walking around the hostel with Japanese students.
After checking in to the youth hostel, they took a walk around the area to observe the difference and similarities between Japan and Yap.

Professor NAKANO Kazunori of Nihon University joined them at 3:30 pm and gave then a hands-on lecture how to manage the quality of waste water from houses. They got sample water from the river next to the hostel and did experiments to filter those water through gravels, sand, and charcoal.

It was quite dense and long day for Yapese students but they were still so excited.

Students from Yap in the bus to Tokyo with Japanese friends. 成田空港からバスで都心に向かうヤップと日本の若者たち
 ミクロネシア連邦ヤップ島からの中高生7人と2人の保護者が、2018年3月11日午前、成田空港に到着しました。一行は、日本の若者たちと一緒に、これから10日間、日本でのゴミや生活排水などの環境問題を学ぶ予定です。

 今回の来日は、長年ヤップ島で体験プログラムを展開してきたエコプラスが、現地の集落や高校からの推薦を受けた中高生を招いて実施します。日本経団連自然保護基金や、ユナイテッド航空、パタゴニアなど諸団体と多くの市民の支援で実現しました。

 ヤップ島を11日未明に出発した一行は、グアム島で飛行機を乗り換え、午前9時半すぎ成田空港に到着。同10時すぎに到着ロビーに姿を見せました。14人の日本の若者が出迎え、一緒にバスに乗って東京都心に向かいました。気温は10度前後。口々にちょっと寒いと話していました。

Experiment to filter the water.
 飯田橋にあるユースホステルに到着した後は、日本の学生たちと一緒に付近を散策して、日本とヤップの違いを探しました。午後3時からは、日本大学の中野和典教授に来ていただいて、排水処理の講座。実際に、近くを流れる川から水を汲んで、石ころや砂、炭などを通して、どのようにろ過がされるのかなどの実験をしました。

 前夜からほとんど寝ずの長い、そして忙しい一日でしたが、ヤップの若者たちは、まだまだ興奮しているようでした。

ヤップ島からの中高生がやってくる

 エコプラスは、3月11日から20日まで、ミクロネシア連邦ヤップ州の中高生ら9人を招いて、日本の若者たちとともに持続可能な社会づくりを考える「Sustainable Yap, 持続可能なヤップ島を目指して」を行います。

来日するヤップ島の中高生たち

 エコプラスでは、1992年以来四半世紀にわたって、日本から青少年をヤップ島に派遣し、日本とヤップの青少年がともに学び合う、体験学習活動を継続してきました。ヤップ島からの若者たちの招へい事業は、5年ぶり、3回目となります。

 3月19日夜には、早稲田大学で活動報告会も開催します。どなたでも参加いただけます。

プロジェクト名:Sustainable Yap, 持続可能なヤップ島を目指して
    (通称)いらっしゃいプロジェクト!
時期:2018年3月11日から20日
場所:首都圏および新潟県南魚沼市近辺
活動:ゴミや排水処理を中心にした環境学習を行います。首都圏では春を、新潟県ではヤップにはない雪の世界を体験してもらいます。日本の大学生社会人も加わって、日本の現状を多面的にかつ体験的に学びます。
招へい者:中学生から高校生までの7人、大人の引率者男女各1の計9人。
主催 NPO法人エコプラス
共催 ヤップ州政府青少年局、ヤップ高校、マ、メルール、ブゴル、アフ、ルムの各集落
助成:日本経団連自然保護基金
協賛 ユナイテッド航空
協力 パタゴニア日本支社
後援協力 南魚沼市教育委員会

活動報告会
日時:3月19日(月)18:30〜21:00
場所:早稲田大学 戸山キャンパス 33号館 第10会議室
https://www.waseda.jp/top/access/toyama-campus
内容:ヤップ島青少年の日本での活動報告、活動全体を通しての意見発表、懇親(飲食含む)
参加費:社会人2000円、学生(中学生以上)1000円、小学生以下無料
持ち物:マイ箸、マイカップ、マイ皿
申し込み:https://goo.gl/u7jFFz

12月9日に、国際シンポジウム「地域に根差した教育の可能性」を開催します

インドを拠点に農民支援など多彩な活動をするチャタジーさん

 エコプラスは、12月9日に東京都新宿区の早稲田大学で、国際シンポジウム「地域に根差した教育の可能性」を開きます。グローバル化が進む一方で、「地域」への注目も高まっています。私たちの足元を見つめ直すことから、持続可能な社会づくりを考える幅広い議論を期待しています。また前日の8日には、シンポジウムに参加するインドの市民活動家オルデンドゥー・チャタジーさんによるレクチャーも予定しています。チャタジーさんは日本語が堪能で、両日とも日本語での進行します。どなたでも参加いただけます。参加申し込みは、このページの下にあるフォームからどうぞ。

国際シンポジウム 地域に根差した教育の可能性
・・・足元から始まる持続可能な社会づくり

趣旨
 学校での郷土学習から、環境教育、いま注目されている「森のようちえん」、国が推進する「地域再生」まで、地域に着目した活動が、各地でさまざまに展開されています。グローバル経済の巨大な波が世界を支配する現代社会で、この「地域」を出発点にした学びこそが、持続可能な未来への出発点ではないのか。第一線の実践家や研究者が集まって、6年間に渡って議論を重ねてきた集大成として、場の教育の可能性を議論します。

    日時:2017年12月9日(土)午前10時から午後4時まで
    場所:早稲田大学本部キャンパス11号館505教室(東京都新宿区)
    海外ゲスト:オルデンドゥー・チャタジーさん(インド・市民活動家)
    国内ゲスト:伊谷玄さん(沖縄西表島・くまのみ自然学校)
    対象:グローバル化と地域、教育全般、地域づくりや農山村交流、民族や文化、持続可能な社会づくりなどに関心を持つ学生、市民、実践者、研究者
    参加:無料
    企画委員:阿部治・立教大学教授、安藤聡彦・埼玉大学教授、板垣順平・神戸大学学術研究員、佐々木豊志・くりこま高原自然学校代表、佐久間憲生・出羽三山の自然を守る会代表、豊田光世・新潟大学准教授、高野孝子・早稲田大学教授、横山隆一・日本自然保護協会参事

    進行予定:

      10:00 開会
      10:10 「地域に根差した教育」研究6年間のレビュー(高野委員)
      10:30 「地域に根差した教育」インドからの事例報告(チャタジーさん)
      11:05 西表・干立集落での場の教育(伊谷さん)
      11:40 干立集落を訪ねた農大一高生物部の事例紹介
      12:15 昼食+ポスターセッション
      13:30 パネル討議(進行、安藤委員)
      15:30 まとめ
      17:00すぎから 懇親会(早稲田大学近くの食堂で)

オルデンドゥー・チャタジーさん講演会

    日時:2017年12月8日(金) 16:30-18:20
    場所:早稲田大学戸山キャンパス 36号館-682教室
    https://www.waseda.jp/top/assets/uploads/2016/10/20161020toyama_campus_map.pdf
    演題:農と食とサステナビリティ
       〜現代農業に潜む、生命基盤と社会に対する脅威

内容:インドの貧農、小農民らの自立支援に携わりながら、農を取り巻く技術や政策の研究を重ねて来たチャタジー氏の来日に合わせ、私たちの暮らしと社会のサステナビリティについて、特に農の視点から、その知見を披露していただき、ディスカッションにつなげていく。

国際シンポジウムとチャタジーさん講演会への申込書

「収穫祭」変じて、泥田での稲刈り・・・田んぼのイロハの今年最終回

雨の中、泥田での活動を終えたみなさん
 コシヒカリの本場、新潟県南魚沼市の栃窪集落で展開する「休日農業講座」田んぼのイロハの今年の最終回が、11月3−4日の両日、首都圏の親子連れや社会人、学生ら14人が参加して開かれました。
 本来は、「収穫祭編」が予定されていたのですが、9月からの長雨で稲刈りができないままになっていて、参加者たちは、急きょ、泥田での「稲刈りボランティア」として、お手伝いをすることとなりました。

 今年は、東日本各地で長雨となりましたが、南魚沼市では10月の31日のうち21日で雨が降るという天候となりました。中でも中旬以降は、台風やそれに刺激された秋雨前線で本格的な雨が続き、田んぼはどこもひどいぬかるみとなっています。稲刈り用の機械「コンバイン」もキャタピラを取られて動きが取れなくなったり、故障したりと、お手上げ。多くの田んぼで、倒れ込んでしまった稲を手で刈る作業が地道に続いています。

見事な黄金色に輝く田んぼ。本来ならすべて刈り取りが終わっているはずの時期なのだが。
 3日は、珍しい好天。田んぼを前にした地元の集落営農組織「とちくぼパノラマ農産」の笛木晶さんは、「今年はさんざんな天気でした。雨が続いて稲が乾かず、コンバインでは刈ろうにも刈れない状態です」と説明。目の前に広がる棚田のあちこちに、黄金色に輝く稲がまだ残っていました。
 参加者たちは、細長い田んぼの両端付近を集中的に手刈りしました。長い直線部分は何とかコンバインで刈ることにして、コンバインが苦手とするUターンする両端部分は、手刈りで切り抜けようという作戦です。

 午後2時ごろから本格的に作業を始め、2枚の田んぼを仕上げたあと、午後3時過ぎからは全面手刈りでという別の田んぼに移動。こちらは、くるぶし以上にぬかるむ田んぼで、稲もほとんどが倒れてしまっています。泥の中に突っ込んでしまった穂の中には、数センチづつの根と芽を出しているものまであって、参加者たちもびっくりしていました。

泥に埋まるコンバイン
 刈った稲束はあぜに山積みにして、それをゆっくりと動かしたコンバインを使って脱穀(モミを穂先から外す)作業に入りました。コンバインは泥の中にキャタピラが半分以上も沈み込み、Uターンしようとするとキャタピラが空回りをして、泥の中にさらに潜っていく状態。最後に田んぼの端に戻るときには、後半分が沈み込んで、まるで泥の海を行く船のような状態になっていました。

 この作業を終えると、東の山から大きな満月が登場。連続する棚田と下に広がる盆地、さらに向こうにそびえる山々と月、という絶景にみんなで見とれました。

大変だった2日目の雨の中の稲刈り
 4日は朝から本格的な雨。地元を応援したいという参加者は、少しでもいいので手伝いをと、雨具を来て、別の田んぼに。20メートル四方ほどの小さな田んぼなのですが、ここは完全に泥田となってコンバインはまったくお手上げの場所。みんな、雨具を泥だらけにして、2時間以上をかけて稲の刈り取りを終えました。

 集落の民家のガレージで、新米のおにぎりとあたたかなおでん、キノコ汁の昼食をいただいて、みんなはほっと息を付きました。
 「本当に食べ物を作るというのは大変なことだと分った」「泊めていただいた宿で、泥だらけの衣類を洗っていただくなどして、本当に暖かく迎えてもらいました」「小学生から大学生、社会人、シニアといろんな世代の人と一緒に作業でき、お話できたのがうれしかった」「来年こそは、収穫祭をぜひ」など、さまざまなコメントを参加者は残してくれました。

秋深まる棚田の里で収穫祭 参加者募集

はざかけした稲が並ぶ栃窪地区の棚田
 休日農業講座「田んぼのイロハ」も今年最後の収穫祭となります。今年は、本当に稲たちにとっては苦難の連続でした。田植えから初夏までこそ、好天が続いて成育が進みましたが、遅い入梅の後は、ずっと雨。低温。日照不足。秋の晴れ間を塗って稲刈りをしたものの、天日乾燥の時期には秋雨。本当に大変でした。
 この苦難の一年をふり返り、ようやく収穫できた事を村人たちとお祝いする収穫祭です。来年に向けた田起こしもさせてもらいます。いつもならば山が赤や黄色に染まるはずです。

【スケジュール】
 11月3日(祝)~ 4日(土)

 3日の昼過ぎに現地集合、2日目の夕方2時半頃現地解散です。田起こし作業、農家のみなさんとのお話、集落の自然や生活を知る散策、懇親会などを予定しています。

【参加費】10,000円(プログラム費、2日目昼食、保険料)学生半額、エコプラス会員2割引。小学生以下の子どもさんは保険料、昼食の実費のみいただきます。栃窪の集落営農組織「パノラマ農産」の棚田オーナーは、参加費実費のみ。
【場所】新潟県南魚沼市栃窪集落
 集合・解散時間に合わせて最寄りのJR上越線塩沢駅まで送迎を調整します。
【宿泊】地元の温泉民宿 7,500 円
  (1泊2食、温泉付き、男女別相部屋)
【特典】秋に収穫したコメをおひとり2kg贈呈。
【申込】以下からどうぞ。先着順です。

    <<田んぼのイロハ収穫祭への申し込み書>>

絶景の棚田での稲刈り、最高の時間を共有しました。

地元の笛木晶さんの指導で、稲刈り開始。

 エコプラスが新潟県南魚沼市で展開する「休日農業講座」田んぼのイロハの稲刈り編が、9月30日、10月1日の週末、同市栃窪地区で開かれました。両日とも好天に恵まれ、黄金色に輝く田んぼで、カマを使って刈り取り、天日干しのためにはざにかけました。無農薬栽培の田んぼには、バッタやクモなどさまざまな生きものがあふれ、手を休めるとはるかかなたには2,000m級の山々がそびえ立ち、そこに月がかかるという見事な光景に参加者は見とれていました。

 稲刈りに参加したのは、首都圏の大学生15人のほか、栃窪集落の「棚田オーナー」になっている家族連れや社会人など計23人。
 今年は、8月以降、雨と低温が続いたために、稲の実りが遅く、周辺の田んぼもやっと稲刈りが始まった状況。天日干しの場合は、刈った後のはざかけの間に、茎や葉っぱの部分からの栄養がさらに穂に移って稲が熟すといわれており、この日の刈り取りとなりました。

この稲を束ねる作業が難しい。何度やってもすぐにばらけてしまう。
 田んぼを管理してきた地元栃窪パノラマ農産の社長笛木晶さんから、刈り取り方法の指導を受けました。ノコギリ状の刃が付いた専用のカマで刈った稲を10束づつワラで縛りながら、作業を進めます。このワラで束ねる部分が難しく、束ねようとして全部がばらけて地面に散乱するなど、大騒ぎに。「あきらさーん」と助けを求める声が、あちこちから上がりました。

初日、はざかけ終了。午後6時。月が輝く見事な夕暮れでした。
 刈った後は、4段の金属製の「はざ」に稲束をかけていきます。
 初日は、束ね作業に手間取り、最後の束がかかったのは日がとっぷり暮れた午後6時。光り輝く月に見守られて、田んぼを後にしました。

 2日目は、午前9時から。2日目とあって作業も一気に進み、昼までに8割方の刈り取りを終えました。
 昼食は、道路脇の木陰でのおにぎりと汁。おなかを空かせた若者たちは、競って鍋の汁をお代わりしていました。

木陰での農業講座
 この木陰を使って、食後に笛木晶さんから、稲作の昨今を説明してもらいました。高齢化が進む集落で、耕作することが出来なくなった高齢者のお宅の田んぼを引き受けようと、パノラマ農産という集落営農組織を12年前に設立して、がんばってきたが、経営としてはなかなか大変であること。普通のおコメの栽培には多くの農薬が使われているが、できるだけ安全に、健康にということで、農薬を減らし、一部では無農薬田んぼもやってきたこと、などを話してくれました。
 晶さんの「できるだけ混じり物の少ないものを食べるようにするのが一番」という言葉には、多くの参加者が納得している様子でした。

 次回は、11月3、4日の収穫祭編です。

締切間近です、田んぼのイロハ稲刈り編

栃窪の棚田の稲は、台風に倒れる事もなく見事な穂が揺れています。
いよいよ、田んぼのイロハもクライマックスの稲刈りが近づいてきました。田植えと草刈り直後からすでにお申し込みが相次いでおり、残席はわずかです。収穫祭の参加申込も、いまからどうぞ。

【スケジュール】
 稲刈り 9月30日(土)~ 10月1日(日)
 収穫祭 11月3日(祝)~ 4日(土)

 いずれも1日目の昼過ぎに現地集合、2日目の夕方3時頃現地解散です。実地作業、座学、集落の自然や生活を知る散策、集落のみなさんとの懇親会などを予定しています。

【参加費】10,000円(プログラム費、2日目昼食、保険料)学生半額、エコプラス会員2割引。小学生以下の子どもさんは保険料、昼食の実費のみいただきます。栃窪の集落営農組織「パノラマ農産」の棚田オーナーは、参加費実費のみ。
【場所】新潟県南魚沼市栃窪集落
    集合・解散時間に合わせて最寄りのJR上越線塩沢駅まで送迎いたします。
【宿泊】地元の温泉民宿 7,500 円(1泊2食、温泉付き、男女別相部屋)
【特典】秋に収穫したコメをおひとり2kg贈呈。
【申込】以下からどうぞ。先着順です。定員間近のため、お申し込みをいただいても、参加いただけない場合があります。ご了承下さい。

    <<田んぼのイロハへの申し込み書>>

高野孝子の地球日記・・・「なりすまし」のおわびと防御に向けて

 6月上旬、私は新潟県の自宅で、翌日からのキャンプ事業の準備に没頭していた。装備を車に積み込み、その日のうちに近いところまで移動する予定だった。積み残しや漏れがないか、最後の確認をして、まさに出ようとしていた時、電話がかかってきた。
 「高野さん、メッセンジャー送ってくれましたよね」
 「え?送ってないよ」
 「え?そんなはずないですけどね、だって・・・」

 慌ててフェイスブック(FB)を開いて、仰天した。
 「いまは、暇かい?」というセリフで、FBで私につながる「友だち」全員に、メッセージが送られていた。もちろん、私ではない何者かの仕業だ。
 開いた画面で次々に、私の「友だち」たちが反応をしている。
 「会社で仕事中ですが」「5限の授業があります」・・・
 それらに何者かがレスをする。「私のLINEが凍結されてるから、検証コードメッセージを受け取ってくれる?」

 多くの人たちが電話番号を伝えてしまっていた。
 私はスマホも持たないし、LINEもしない。それを知っている友人たちは、「とうとう始めたのかと思った」とあとで笑った。

 しかしその日、目の前で繰り広げられる展開に、私は慌てふためいた。
 「ちょ、ちょっと!違うってば!電話番号なんて教えちゃだめー!」と叫びながら、すぐさまその人たちにメッセージを打つ。
 「FB乗っ取られました!高野本人ではないです。騙されないで」
 次々に送るが、とても追いつかない。メインのFBページにも書き入れた。一刻も早く、一人でも多くの人たちが早く気づくように。

 ところが入力して数秒後、それが削除されてしまう。また入力するが、同じことだった。
 送るメッセージも、何者かによって次々に消されていく。背筋が凍る思いだった。いったい何人でこのオペレーションをやっているのか。レスの内容は機械的にも思えるが、一人一人に対応している時もある。あとで、「日本人ではないようだ」というコメントもあったが、「とても外国人には思えない」というコメントもあることから、複数の人間たちが対応していた可能性がある。

 私が慌てふためいてFBに書き込んでいる一方で、「乗っ取られてますよ」「やり取りしてしまいました。途中でおかしいと気付きました」というメールや電話が、次々とやってきた。

 ちょうど一緒にいた夫に手伝ってもらって対応し、なんとかFBページを停止。ところがまた勝手に再開されてしまう。また停止するが、またすぐ再開される。どこかで、これを操っている奴らの高笑いが聞こえるようだった。彼らは、私のFB関連情報だけでなく、使用しているメールもパスワードもすべて把握している、ということだ。そして私になりすました何者かと、お友だちのやり取りが続いてしまっていた。

 問題はそのあとだ。「なりすまし」に騙された人たちはどうなるのか。

乗っ取られた私のアカウントを悪用して、知人名でLINEのアカウントを偽造して、さらにその知人にうそのメッセージを送って金をだまし取ろうとするやりとり。
 すべてはわからないが、あとで知った実例は次のようだ。FBでの私のなりすましに電話番号を伝えたAさんは、そのLINEが乗っ取られ、Aさんを偽装した何者かが、LINEでつながるAさんの友人に「ちょっと手伝って」「BitCashカードを買って」と頼んだ。その友人は結局、3万円分のカードを購入して、騙し取られてしまったという。本当に申し訳ない。

 今回の被害がどこまで拡大したのか。友人との信頼関係を落とし穴として利用した、許せない行為だ。ネットを利用した犯罪は、これからますます増加し、悪質化するだろう。

 ネット決済をする銀行やSNSを提供する企業も防止のためのさまざまな措置を講じているようだが、個人としてはあちこちに落とし穴がある。空港などのパソコンでウェブメールを利用してうっかりログアウトを忘れる、他人のマシンを借りて記録が残りそれが流出する、既存の会社そっくりに化粧したフィッシングメールにひっかかる、などなど。そして、裏を取っていない情報であるが、FB上で偽造された「お友達」が3人いると、なりすましや情報を盗むことができるのだという。私の場合は、すでにそうした「本人のふりをした偽の友達」が混じっているかもしれないので、これまで使っていたFBアカウントは抹消することにした。

 今回の件で、自分も乗っ取られたことがある、偽装メールは前もあった、など、少なからぬ事例があることがわかった。それほど一般的になりつつあるのだとすれば、二重認証の設定だけでなく、ともかく「騙されない」ために、「変だな」と思うアンテナを研ぎ澄ませておくことが一番だ。家族や親しい友人が、お金の話や知っているはずの個人情報を聞いてきたら、本人に別手段で確認するなどしたほうがいい。

 今回の件では、どこかで私が落とし穴に引っかかったため、多くのみなさんに不快な思いをさせたり、実質上の被害にあわせてしまうことになってしまった。以来、メールやウェブでのやり取りや「クリック」は、かなり神経質に精査し、慎重に読んで判断している。そのため、レスすべきもしていないかもしれないが、そのくらいでないとまたやられてしまうのではないかと疑心暗鬼な状態だ。ネット社会はさまざまな課題や問題を孕んでいるが、これを一つの例としてぜひ多くの方と共有し、これが繰り返されないことを願っている。(7月7日)

さわやかな山里で夏のキッズキャンプ!8月8−10日

山からの冷たい水の中で大はしゃぎ
 エコプラス恒例の夏のキャンプを、新潟県南魚沼市清水集落を舞台に開催します。標高600m、涼しい風が吹き渡る山里を舞台に、野外での暮らしを組み立て、自然にふれあい、満天の星空に出会います。

【趣旨】シンプルな暮らしと自然の中での活動を通して、自然と近づく。仲間と協力する。自ら考えて工夫し行動する経験を積む。
【日時】8月8日(火)から10日(木)の2泊3日
【場所】新潟県南魚沼市清水地区
【集合】(現地)8日午前11時半予定、(東京駅)午前8時半
【解散】(現地)10日午後3時予定  (東京駅)午後5時すぎ
  東京駅と現地の間はボランティアスタッフが同行します。
【参加費】1万8千円(1日目の夕食から6食、プログラム費、保険などを含む。現地までの交通費は別途)
【対象】小学5年生から中学生まで
【指導】エコプラス代表理事高野孝子(凍結した北極海横断、アマゾン川下りなど世界各地の自然の中で活動。早稲田大学教授)
【内容】テントまたはタープ下での寝袋泊、野外調理。自然ゲーム、沢歩き、アートづくり、星空散歩

申し込み

以下の項目を記入して、送信して下さい。事務局から折り返し健康調査票などを送らせていただきます。

「自然の中で人はもっと元気になる」ーーミッテン教授がやさしく語りました

森の中で話をするミッテンさん
 エコプラスは、2017年6月22日から24日まで、新潟県南魚沼市や早稲田大学、東京都八王子市を舞台に、米国プレスコット大学大学院教授のデニース・ミッテンさんによる、「自然の治癒力」をテーマとしたセミナーやワークショップを連続展開しました。

 ミッテンさんは、森林生態学を出発点に、野外セラピーや女性のための野外活動、野外教育や心理カウンセリングと幅広く活動を展開。理論と実務の双方に詳しい専門家です。今回は、日本野外教育学会での記念講演などで来日され、それを機会に、エコプラスの高野孝子代表理事が、連続してのイベントを企画しました。

南魚沼市でのセミナー
 22日の南魚沼市では、新潟市や長岡市などからも野外活動家や教育関係者など20人近くが集まり、23日の早稲田大学でも、学生のみならず障害者教育などにあたる実践者ら30人が集まって、それぞれセミナー形式で、ミッテンさんの発表を聞きました。

 セミナーの中でミッテンさんは、人間がこの数万年の進化のほとんどの時期を、自然の中で暮らしてきたことに触れ、「私たちの中に埋もれている先住民族としての意識(Intra Indiginous consiousness)」があると指摘。一方で、現代社会が急速に自然と人との関係を切り離して、その中で、もう一度自然との関係を築くことで、個人も家庭も社会もより健全になることが出来ると強調しました。

早稲田大学で話すミッテンさん
 ミッテンさんは、この自然がもつ治癒力がこれまで軽視されてきたことを1994年に学術的に指摘。他のさまざまな研究例を引きながら、野外で過ごす時間を少しでも持つことで、人がいかに健全になるかを分かりやすく説明してくれました。

 セミナーでは、全員が目を閉じて、お気に入りの自然の様子を思い浮かべるNature Visualizationという活動などもして、参加者自身が、心拍数が下がり、気持ちが落ち着くことを体感しました。

 24日は、JR中央線の高尾駅前にある森林総合研究所の多摩森林科学園を舞台に、午前午後を通したワークショップをしてもらいました。ミッテンさんは、野外やカウンセリングなどの専門家ら13人を、同科学園のみどり豊かな森の中にゆっくりと導き入れて、自然をよく見る活動(Nature Scan)、自然の中から友達を探す(Find Friends)、拾ってきた枯れ葉や木の実でアートを作る(Nature Art)などの活動を、一つひとつ丁寧に実施して、その意味を体験的に考える時間を作り上げてくれました。

森の中でゆったりと話し合う参加者のみなさん
 江戸時代からの古い歴史を持つ深い森の中で、鳥のさえずりや吹き渡る風、自らの体の鼓動などを感じながら、じっくりと自然を感じることで、ストレスで圧迫されていた心と体がよみがえることを、強く感じさせてもらいました。

 一連のセミナーやワークショップに参加したみなさんからは、「教育、医学、心理学など多様な分野をつなぐ貴重な話を聞かせてもらった」「野外活動が単なる運動ではなくて、幸福感を育むものだと分った」「これまで実践してきたことが正しいと理論的に確信できた」などという前向きなコメントが数多く寄せられました。

 今回の連続イベントでは、南魚沼市教育委員会、森林総合研究所に大変お世話になりました。明治大学講師の針ケ谷雅子さんにも東京での開催でお力をいただきました。ありがとうございました。