「エコプラス」カテゴリーアーカイブ

パネル展「目で見る環境教育」始まる・・港区役所で

区役所一階のロビーには、畳の大きさの掲示板が6枚ずつ、3列になって配置され、その両面に30枚のパネルが展示されています。
区役所一階のロビーには、畳の大きさの掲示板が6枚ずつ、3列になって配置され、その両面に30枚のパネルが展示されています。

港区役所の一階ロビーで、「目で見る環境教育・・夏休みの体験活動を探そう」が始まりました。各地の自然学校の動きをまとめて見ることができる珍しい展示です

東京都港区の区役所ロビーで、「目で見る環境教育・・・夏休みの体験活動を探そう」が、5月10日から始まりました。
港区環境課の主催で、エコプラスが企画準備に当たりました。
エコプラザという環境教育施設の企画・運営を受託した第1弾のイベントとなったために、環境教育を分かりやすく区民らにわかってもらい、自然に環境教育の世界に入ってもらうために、夏休みの活動プログラムを具体的な目玉とし、それをもとに、いま日本各地で広がっている自然学校の動きを見てもらえるようにしました。

それぞれのパネルの前にはパンフレットなどがおかれ、立ち寄った区民らが、結構時間をかけて見てくれています。
それぞれのパネルの前にはパンフレットなどがおかれ、立ち寄った区民らが、結構時間をかけて見てくれています。

展示には、日本で当初から体験型の環境教育に取り組んできた社団法人日本環境教育フォーラム(JEEF)が全面的に協力。日本の主だった自然学校の多くが、紹介のための写真や資料を寄せてでき上がりました。これだけのスペースを使って日本のいわゆる草分け的な自然学校を横断的に見ることができるのは、珍しい機会です。

展示は、毎日午前8時半から午後5時まで、土日は閉館。5月31日まで。

区役所への地図
http://tabinaw.jp/ecoplus/plaza/minato.gif

ドングリを植えるーー森づくりの展示を前に

マテバシイの実。岐阜県高山市を拠点にする「ドングリの会」に提供してもらいました。
マテバシイの実。岐阜県高山市を拠点にする「ドングリの会」に提供してもらいました。

エコプラザでの今年度初の環境展示となる「森を作ろう、木を育てよう」を前に、300鉢にドングリのタネを植えました。

エコプラザでは、5月16日から6月10日まで、「森を作ろう、木を育てよう」という展示を行います。
ドングリを育てて、それを山に戻して森づくりをしようとしている「ドングリの会」の協力で、一粒の実から始まる自然との語らいを、展示にする予定です。

植木鉢は、IT企業が社員のウール製の制服をリサイクルして作った、自然の中で分解するものです。
植木鉢は、IT企業が社員のウール製の制服をリサイクルして作った、自然の中で分解するものです。

これに先立って、高山から送られてきたドングリを鉢に植える作業を5月1日に行いました。
植木鉢は、都内のIT企業「テックエンジニアリング株式会社」が女子社員のウール製の制服をリサイクルして作った特性のものです。自然の中にかえる、環境にやさしい製品です。

300の鉢に土を入れて、ドングリを植え込んでいくのは、結構手間です。時折雨が落ちる天気でしたが、湿気が大切なドングリにとってはいい条件だったかもしれません。

乾燥するとドングリは発芽しにくくなるそうで、このドングリたちは去年秋に拾い集めた後、土の中に埋めて保存しておいたそうです。何メートルもの雪に埋もれながら、やっと春になって土の中から掘り出されたドングリたちは、一部すでに芽が出始めているものもありました。

どう成長していくのか、とても楽しみです。

ECOPLUS Participation in Global Village of EXPO 2005, Aichi, Japan

A woman from Nagaland, India showing Naga\'s traditional weaving at EXPO 2005.
A woman from Nagaland, India showing Naga\’s traditional weaving at EXPO 2005.

Read ECOPLUS direct interactions with 15,000 visitors and the spotlight attention on the indigenous people from Alaska and India at EXPO 2005.

For 45 days from mid March to end April 2005, ECOPLUS participated in the Global Village of EXPO 2005 held in Aichi, Japan. ECOPLUS participation in the EXPO started at the begining of the exhibition and was a \”top batter\” in one of the five mobile mini-pavilions at the Global Village. The mobile mini-pavilions rotated their positions around the Global Village every month. Units in the village\’s pavilions were co-hosted by NGOs and NPOs from Japan and overseas.

With the help of volunteers primarily from local Aichi Prefecture, ECOPLUS was able to have direct contact with approximately 15,000 people, conversing with them about nature experiences and environmental education activities, as well as recording \”Earth Messages” for the future.

Indigenous people – Yupik from Russian Mission, Alaska and Naga from Nagaland, a mountainous region in Northeast India – joined ECOPLUS\’ pavilion.

The Yupik students and their teacher, Mike Hull, livened up the opening ceremony at the Global Village with their song & dance performances. Accompanied by music from round drums and slow rhythm singing, their dances, which articulate nature and their daily lives became a symbol of the Global Village. It even appeared on national television news. The Yupik students’ photography presentations on Yupik lifestyle and Mike Hull’s talk on education and the environment in Alaska were also greeted with praises from fellow participants in the village.

The group from Nagaland, Northeast India, which joined ECOPLUS in late April included youths from mountain villages situated at 1,500 meters above sea level and Amba Jamir from the Missing Link (an NGO which supports such mountain villagers). Though broadly referred to as Naga, each of these participants belongs to their own tribe, such as Ao. The women exhibited their traditional weaving skills, while the men exhibited crafts made from bamboo along side a showcase on Nagaland mountainous tribes’ farming method. Their traditional method of farming which involves burning and a cyclical slash as the only tool is carried out in accordance to, and in perfect harmony with, nature’s rhythm They use one plot of forest for two years and let it rest for the next 17 years.

Units participated in the Global Village in April were unique in that they were involved in activities during the EXPO’s preview, prior to the opening of the EXPO. However, things did not get off to a smooth start at the beginning. Seasonally, it was still cold enough for snow, the EXPO management was still in a trial and error phrase and the media focused coverage only on main attractions like the robots and mammoth, resulting in few visitors to the Global Village.

The low number of 200 daily visitors at the beginning gradually increased to 500 towards the second half and soon volunteers were getting very busy attending to them. Over 40 ECOPLUS’ volunteers participated and helped out at ECOPLUS’ pavilion with YAMAZAKI Madoka participated for the entire EXPO as a live-in volunteer. Members of Tokai Bank\’s alumni group rotated to fill positions and made use of their communication skills acquired from various experiences. Many young volunteers took their hats off to one another and congratulated themselves for the experiences they have gained from participating in the exhibition.

*Apology
The hard disk of the computer hosting the special EXPO web site set up for ECOPLUS\’ participation in the Global Village of EXPO 2005, Aichi, crashed at the end of April. Incessant attempts to recover the hard disc by specialists in both Japan and USA were, unfortunately, met without any success. Due to serious damages to the surface of the disc, the specialists rendered the hard disk irrecoverable. Though ECOPLUS has replaced broken parts, restored the functions of the site and re-entered data that is replaceable, data from the nearly 300 messages left by visitors at the expo was not able to be recovered. We sincerely apologize for our inability to handling data properly.

絶好の好天に恵まれ「大人の雪遊び」

 晴れ渡った青空の元、高さ3メートル以上もある雪の原っぱを、かんじきをはいてどんどんと歩く。
晴れ渡った青空の元、高さ3メートル以上もある雪の原っぱを、かんじきをはいてどんどんと歩く。

雪に覆われた山は、最高の遊び場所でした。2006年3月3日から5日までの「大人の雪遊び」には、13人が参加し、きらきらするような自然と、そこで暮らし続けてきた人の素晴らしさをたっぷり感じさせてくれました。

ECOPLUSの野外活動部門であるエコクラブが、例年行っている雪中イベントは今年度は、大人を対象とした「雪遊び」として、3月3日から5日まで、新潟県南魚沼市清水で行いました。

たまたま見学することができた、伝統技術「雪さらし」。反物を雪の上に広げ、日光の熱によって雪が昇華する際の化学反応で真っ白にさらす。
たまたま見学することができた、伝統技術「雪さらし」。反物を雪の上に広げ、日光の熱によって雪が昇華する際の化学反応で真っ白にさらす。

今回は、首都圏や新潟からの会社員やシニア世代など8人の一般参加者と、エコプラスのスタッフ研修に加わった5人の参加者が一緒にプログラムを楽しみました。

ハイライトは、4日に行ったかんじきハイキング。
宿舎となった民宿「やまご」のご主人小野塚高一さんの案内で、真っ白な雪原をぱたぱたとかんじきで歩きながら、昼食をはさんで4時間余り楽しみました。

清水地区はいまも道路は、高さ4メートル近い雪の壁になっています。かんじきの履き方を習ったあと、参加者らはやまごさんの先導で、この高い雪の壁を上って、雪原の上に出ました。

真っ白な雪が春の太陽に照らされて、きらきらと輝いています。朝9時過ぎはまだ気温も氷点下で、前日に降った細かな雪の細かな結晶がどこまでも続いていて、その何のキズもついていない雪原にかんじきで足跡をつけるのが申し訳ないようでもありました。

歩き始めて10分もしないうちに、「サル」と参加者が叫びます。2頭のニホンザルが民家の屋根に上ったり、あたりを見回したりしています。
何もない雪原に、一筋の足跡が左右に走っていました。「これはテン」とやまごさんが説明してくれます。

しばらくいくと今度はウサギの足跡が。「ウサギがめっきり減った。テンなんかが逆に増えている」とやまごさんが地元ならではの説明をしてくれます。「天候が何か変わっているのか」とも。肌を通して感じる異変の兆候を直接聞くのは、とても説得力があります。

休み休みの行進ですが、少しずつ高度が上がり、最後は100メートル以上も高度がある場所に来ました。ぐるりとすべての山の真っ白なりょう線が、抜けるような青空にそびえ立っています。標高2,000メートル級の峰がそびえる山々をみながら、「もう限界です」といっておられた75歳の参加者も、笑顔でいっぱい。

戻ったあとは、清水集落から下がった平野部で行われていた「雪さらし」の見学もしました。
この地域伝統の漂白技術で、太陽の熱が雪を溶かす時に出るオゾンを使うのだそうです。たまたまこの日行われていた雪さらし体験教室には、100人前後の見学者の他、メディアの取材陣も多く、翌日の読売新聞には、雪遊び参加者も写った雪さらし風景が全国版に広く掲載されました。

地元の人も驚くほども、めったにない好天続きだった今回の雪遊び、晴れ渡った中での雪を思いっきり体験することが出来ました。

雪の中、高野孝子講演会に60人以上が参加

地球儀を使って北極や南極を示しながら話す高野孝子。
地球儀を使って北極や南極を示しながら話す高野孝子。

高野孝子講演会が、2006年1月21日、東京都港区の施設「エコプラザ」で開かれ、これまでのプログラム参加者を含む多くの人と、地球各地のスライドを楽しみました。

高野孝子の講演会が、1月21日、東京都港区の環境教育施設「エコプラザ」で開かれた。エコプラザの活性化のために、17日から28日まで2週間開かれている写真展に合わせて、開催された。

写真展の会場をそのまま会場に使って、講演会が行われた。関東地方には珍しい雪の中、会場は立ち見がでるほどの盛況だった。
写真展の会場をそのまま会場に使って、講演会が行われた。関東地方には珍しい雪の中、会場は立ち見がでるほどの盛況だった。

当日は朝から雪となり、交通機関も混乱する中、会場には60人を超す人々が集まった。これまでのプログラム参加者やボランティアのみなさん、関係団体のスタッフら、エコプラスに関係する30人余の大人と4人の子どもも参加。旧知の顔を見つけてひさしぶりの会話もはずんだ。

講演では、高野が北極や南極、シベリアなどの極地で撮影した映像のほか、ミクロネシアなどでのスライドを上映しながら、美しい太平洋の島にもプラスチックゴミが流れ着き、汚染物質を排出する工場などが一切ない北極圏に、水銀などの有機化合物が降り注いでそこに住む少数民族の体に日本人をはるかに上回る有害物質の蓄積が起きていることなどを紹介。「海と空気で地球はみんなつながっている」と、それぞれの家庭や地域での行いが地球全体に影響を及ぼしていることを説明しました。

最後に、北極横断時に実際に使った寝袋を広げ、子どもたちに実際に中に入ってもらうと、全員が腰を上げて様子をのぞき込むなど、立体感に富んだ講演会となりました。

写真展は、1月28日まで。
会場に必ずスタッフがいるとは限りませんが、来場者ノートを備えておきますので、ご覧の際はぜひご感想をお残しください。
http://www.ecoclub.org/showart.php?lang=ja&genre=2&aid=262

流れ星に導かれて、夜明けのモニュメントバレーへ

雄大なアメリカ大陸の自然を追ったスライドは、美しく、気高い空気を伝えてくれました。
雄大なアメリカ大陸の自然を追ったスライドは、美しく、気高い空気を伝えてくれました。

新潟県在住の写真家野沢恒雄さんのスライド上映会が、2006年1月20日、東京・神田のエコプラス事務局で開かれました。

新潟の美しい棚田の風景を撮り続けている野沢恒雄さんが、20日夜、東京・神田にあるエコプラスの事務局でスライド上映会を開きました。野沢さんにとっての227回目の上映会でした。

上映会の後、参加者のみなさんと話す野沢さん(中央)
上映会の後、参加者のみなさんと話す野沢さん(中央)

仕事帰りの会社員やエコプラスのボランティアなど10人以上が集まり、野沢さんが撮影してきた、米国インディアンの聖地とされるモニュメントバレーなどの光景や、エコクラブのヤップ島プロジェクトに参加した際の現地の写真、そして新潟の棚田の風景の3部作の映像を静かに上映してくれました。

「アメリカの撮影の際には、真っ暗な明け方に宿を抜け出して歩いて10数キロ先の原野に向かった。その時、頭の真上から前に向かって流れ星が2つ続き、それに導かれるようにして平原に入って、三脚をまるでやりのようにかつぎながら飛び回って撮影した」と、風景写真の道に入った時のエピソードを紹介しました。

会場には、野沢さんが新潟県庁と新潟大学の学生たちをつなぐ仕事をしていた際の相手方となった学生だった会社員らも登場。3年ぶりの再会を、懇親会になっても遅くまで話が続いたようです。

栗駒山麓にブナ林を訪ねる

一桧山のブナの森を歩く参加者のみなさん。樹高20メートル前後の巨木が並ぶ見事な森でした
一桧山のブナの森を歩く参加者のみなさん。樹高20メートル前後の巨木が並ぶ見事な森でした

エコクラブの「とびっきり自然の旅」特別編として、2005年10月22日から24日まで、宮城県の栗駒山麓にブナ林を訪ねました。

エコプラスの自然体験活動部門であるエコクラブは、10月22日から24日まで、宮城県栗駒山麓にあるブナの森を訪ねる自然観察ツアーを実施しました。

以前硫黄を採掘していた現場で温泉が川に流れ出ていた。みんな思い思いの場所で「足湯」を楽しむ
以前硫黄を採掘していた現場で温泉が川に流れ出ていた。みんな思い思いの場所で「足湯」を楽しむ

エコプラスの理事である東北大学大学院助教授陶山佳久さんの協力で、陶山さんがDNA鑑定を使った生態学調査を行っているブナの森を舞台に、森を学術的に見る視点を参加者に提供してくれました。

詳細は、以下のエコクラブのサイトでご覧下さい。
http://www.ecoclub.org/showart.php?lang=ja&genre=7&aid=253

【推奨商品】高梨茶園のお茶

出来立ての秋積み茶。モミジ色の包装が季節感を漂わせる。
出来立ての秋積み茶。モミジ色の包装が季節感を漂わせる。

神奈川県秦野市の丹沢山麓でお茶作りをしている高梨さん一家のお茶。秋つみのお茶が出来たばかりです。

エコクラブの国内キャンプ活動の拠点の一つが丹沢山系です。東京から近く、いい山が連なる丹沢では、キャンプや沢登りなどの活動をいくつも重ねてきました。

その大事な場所の一つが、秦野市菩提地区です。山から流れ出る葛葉川は、ヤップの事前キャンプなどで沢登りにもよく使わせてもらっています。

お茶畑と、若旦那の高梨孝さん。
お茶畑と、若旦那の高梨孝さん。

その山麓地帯でお茶を栽培しているのが、高梨さん一家です。もとはたばこや落花生などを作っていた地域だそうですが、高梨孝さんのおじいさんがお茶栽培を始め、今では評判のお茶ができるようになりました。

高梨茶園にはいろんなお茶がありますが、今回は秋摘みのお茶を飲ませて頂きました。コクがあっておいしいお茶でした。葛葉川の水は、名水としても有名です。

高梨茶園
神奈川県秦野市菩提1387 電話0463-75-1104
秋摘みのお茶、100グラム入り700円。

夏の名残を満喫!沢登りと野外料理キャンプ

まるまる2日間の森の中でのキャンプを終えて。木漏れ日の中で素敵な笑顔になりました(写真提供金沢直美さん)
まるまる2日間の森の中でのキャンプを終えて。木漏れ日の中で素敵な笑顔になりました(写真提供金沢直美さん)

秋晴れに恵まれた10月1日と2日、神奈川県秦野市の丹沢山系葛葉川水系で、15人が自然にたっぷりひたるキャンプをしました。

2005年10月1、2日の両日、神奈川県秦野市の丹沢山系にある葛葉川水系で、エコクラブ部門の「沢登りと野外料理キャンプ2005」が行われました。

参加したのは、首都圏の30代から50代までの12人とエコプラスの代表理事高野などスタッフ3人の計15人。

初日の沢登りの途中。秋の気配を感じつつ、鮮烈な水の中を登っていきました
初日の沢登りの途中。秋の気配を感じつつ、鮮烈な水の中を登っていきました

舞台となった葛葉川は初級者向けの沢登りの舞台として知られ、エコクラブは10年以上に渡って、主として青少年向けの各種のキャンプの舞台として使わせてもらっている。

今回は、大人向けのキャンプとあって、さまざまな職種の社会人が集まった。好天に恵まれ、初日の沢登りで全身に水をかぶりながら小さな滝が連続する葛葉川をどんどんとさかのぼり、夜には地元の野菜がたっぷり入ったけんちん汁などを楽しんだ。

詳しい報告は、エコクラブの以下の画面に掲載します。
http://www.ecoclub.org/showart.php?lang=ja&aid=244

英国のCenter for Alternative Technologyを見学してきました

センターでは、太陽光、水力、そして風力による自家発電ですべてのエネルギーをまかなっています。
センターでは、太陽光、水力、そして風力による自家発電ですべてのエネルギーをまかなっています。

世界でも有数の「エコセンター」とされる英国のCATを訪ねてきました。いろんな知恵が実際に試されている面白い場所でした。

愛知万博に関連したインタビューで、英国ウェールズにある「Center for Alternative Technology(これまでとは違った技術開発センター)」に行ってきました。持続可能性やこれからの地球社会のあり方に興味を持つ人にはすばらしい学びの要素が詰まった場所でした。機会があればぜひ訪ねることを勧めます。

以前に使っていた巨大な発電用の風車などを使った新しい展示コーナーが建設中です。
以前に使っていた巨大な発電用の風車などを使った新しい展示コーナーが建設中です。

CATは、最寄り駅であるMachynllech(マカンクラフ)の町から北に3マイル(約5キロ)慣れている。私は、自転車を電車に乗せて訪ねることにした。駅のインフォメーションセンターで町の中心部に行くように勧められて向かったが、町並みは駅の南側。再び北上して自転車ルート8号で進む。川沿いの放牧地に舗装された自転車道があり、それをたどって走る。川には魚がパシャと跳ねる音が何度も聞こえる。出来たばかりの自転車用の橋を渡って行くと、向かいの丘の上に巨大な発電用の風車が見える。
その丘に向かう急な坂を最低ギアにして登り、汗だくになって30分ほどかかって森の中に入ると、ようやくそこがセンターの受付だった。
受付からは、クリフレイルというケーブルカーが走っている。高低差70メートルのがけを往復する。下がってきたケーブルカーが着くと同時に、じゃーという水の音が鳴り渡る。つるべのように、二つのケーブルカーの片方に水を入れるとその重みで車が下がり、下につくとその水を吐き出して、上のケーブルカーに今度は水を入れる。その水の重みで次は上の車が下に下がってくる、という仕組みだ。まさに自然の力を使ったケーブルカーだ。

センターに上がると、インフォメーションセンターがあり、全体の説明を聞いたり、オーディオガイドの道具を借りることができる。

センターの歴史を示す10分のビデオ、エネルギーを無駄にしない家の作り方、断熱材として羊の毛やワラを使う壁が実際に作られている。家庭のゴミをどのように処理をするといいかも示されている。

センターの電力は、数百メートル離れたがけの上に置かれた3台の小さな風力発電機と池から流れる水を使った水力発電、それに屋根のあちこちに置かれた太陽光発電セルにより賄われており、その電力を蓄え供給するシステムもガラス越しに見ることができるようになっている。

センターには、スタッフの家族や長期滞在のボランティアが住み込んでおり、現実の生活に活用することができるさまざまな技術技法が生の形で示されているのが面白い。
トイレの手ふき紙もコンポストにされていてその経過を見ることが実際にできる。高さ1メートル近く積み上げられた紙くずが、厚さ10センチほどのたい肥になっている展示などで、さまざまな工夫の力を実感することが出来る。

センターのあちこちから風力発電の羽が回っているのが見えるので、自然エネルギーに目が行ってしまうが、主任農夫のロジャーと話をして分かった。このセンターの目に見えない主役は農業なのだ。人々の命を支える「食」を、ロジャーを筆頭とする農業グループが有機農業を通じて支えている。庭のあちこちに野菜が植えられ、「ロジャーのビニールハウス」と名付けられた場所では、トマトなどの野菜がいっぱい育てられている。このスタッフの3度の食事は無論、見学者向けのレストランの食材も全部自前で作っているのだ。

エコキャビンという18人を収容できる建物が2棟あり、学校などの団体を迎えることが出来るようになっている。屋根は土が置かれて植物が成長していて、断熱効果を上げている。宿泊者はどれだけの太陽エネルギーがキャビンに降り注いでいるのか、どれだけのゴミを自分たちが出しているのか、などを目のあたりにしながら生活を送り、日常生活の自然へのインパクトを学ぶことができるようになっている。

入場料は8ポンド、電車で行く時には事前にCAT入場券と一緒にというと入場料は半額になる。またバスや自転車でセンターに来たことを告げると入場券は割引になる。