「山里」カテゴリーアーカイブ

雪国のまぶしい春を楽しむ「山菜講座」

 雪深い南魚沼は4月に入っても雪がまだ残り、その上で木々が鮮やかな黄緑色やピンクがかった芽を一斉にふき出しています。雪が溶けた場所では、フキノトウやコゴミなどが枯れ草の間から姿を現し、次々と山菜たちが登場してきます。5月に入れば山々は、新緑と花々で彩られます。

足元には食べられる野草が次々と登場

 そんな雪国の春を散策しつつ、山菜名人の案内で、さまざまな山菜を観察し、昼食には地元の特製「山菜ランチ」を楽しみます。毎回大好評です。

【日時】2017年5月6日(土)午前10時ごろから午後3時ごろまで
【場所】新潟県南魚沼市栃窪集落(現地集合・解散)

【内容】集落近くの野山を地元の講師の案内で散策し、山菜を採取。処理と調理方法を学びます。地元女性陣の山菜ランチ付き。

地元ならではの多彩な山菜料理

【参加費】5,000円(地元食材の昼食、実習費等込み)
*中学生以下の子どもは1,000円(昼食、保険料など)

【定員】15名程度(子ども同伴可)
*子ども同行の場合、講座中の子供の安全管理は保護者の方にお願いします。

【宿泊】大好評の栃窪集落にある温泉民宿「銀峰閣」はあいにく先約があり前泊、後泊は出来ません。エコプラスがお付き合いさせていただいている清水集落の民宿は可能性があります。ご希望の方は、お早めにお問い合わせください。

【申込】以下のフォームからお申し込み下さい。メール(tappo@ecoplus.jp)で同じ内容を送っていただいても結構です。

古民家再生のドイツ人建築家ベンクスさんに「ふるさとづくり大賞」

 1月の国際シンポジウムで基調講演をしていただいたドイツ人建築家のカール・ベンクスさんが、総務省が行う「ふるさとづくり大賞」の総理大臣賞に決まり、2月4日に表彰式が行われました。

ベンクスさんからいただいた受賞のお知らせ

 カールさんはクリスティーナ夫人とともに、新潟県十日町市の山里に暮らしながら、日本の古民家の再生に情熱を注いできました。1月の国際シンポジウムでも、「よみがえる古民家」という発表をしていただいたばかりです。

 総理大臣賞ということで、3月にも安倍総理大臣から直接賞状が手渡されるとのこと。地道に、ひたむきに、日本の伝統である木造建築に向き合っていただいたことは、逆にこの血に住むものとして恥ずかしい気持ちもします。

 すでに50軒の古民家を再生し、さらに現在5つのプロジェクトが進行中。「100歳まで長生きして100件を再生します」というコメントがいただいたお手紙に書いてありました。

豪雪の山里で大学生が「サービスラーニング」

すっぽり埋もれた1階の窓ぎわを掘り出す。

 新潟県南魚沼市栃窪集落で、2017年2月5日から8日まで、立教大学のサービスラーニング「RSL-南魚沼」が開かれました。サービスラーニングは、現場で奉仕活動をしながら実社会を学ぶ手法で、日本国内でもいくつかの先進的な大学で取り組まれており、立教大学は過去2年の試行を経て、今年度から正規科目として位置付けられました。

 参加したのは、1年生から3年生までの18人。政治、経済から心理、文学、社会など多様な学部学科からの参加でした。

地元のお宅で集落の農業について話を伺う。

 栃窪集落は、戸数54、人口約160人。半数の家庭が高齢者が1人か2人で暮らしている過疎の集落です。学生たちは、集落の長老から集落の状況についての講義を受けました。
「生活の営みとして何百年と続いてきた稲作は、産業としての農業になることを求められてきた」
「農地を集約して出来る大規模農家以外は、農家はいらないとされて、その結果として、過疎高齢化がさらに進むしかない」
「10年後に何軒の家がここに残っているか。集落の存続が危ぶまれる」
そんな生々しい現状に、学生たちは息を飲んでいました。

 期間中の奉仕活動は、高齢者宅などの除雪作業。まったく経験のない学生がほとんどだったので、スコップやスノーダンプといった除雪道具の使い方を地元の方に教えてもらい、作業にかかりました。屋根から落ちてきた雪で1階部分の窓が完全に埋まった家が多く、窓際部分を除雪して、室内に光が入るようにがんばりました。

伝統の輪かんじきをはいて背の丈以上もある雪の上を歩く。

 2日目には、全校児童が10人になった地元の栃窪小学校を訪問。子どもたちが行っていた豆まきの行事に加えてもらって、一緒にゲームなどもしました。3日目には、家庭訪問。4つのグループに分かれて、別々のお宅を訪ね、雪国の暮らしや昔と今の変化、これからの村の姿などについて話を聞かせてもらいました。

 最終日の発表では、「都会ではまったく気付かなかった、水や米と自分とのつながりに気付けた。日々の暮らしが遠くの場所にもつながっているんだと感じた」「自分だけのために生きるのではなく、地域や社会で自分の役割がある、自分のためだけではない生き方に気付いた」「都会のものにあふれる豊かさとは違う、別の豊かさがあることが分った」「参加したほかの学生とここまで一生懸命に議論できた」などという感想が聞かれました。

新潟の山里で、とことん雪遊び!3月28日から

青空から雪なげ

エコプラスは、2017年3月28日から新潟県南魚沼市清水地区で、小学生5年生から高校生までの3泊4日と、小学生1−6年生向けの2泊3日の、雪のプログラムを展開します。1月中旬、やっと新潟の山にも雪が降りました。3月末になってもきっと大量の雪が残っていることでしょう。

雪ざんまいキャンプ
斜面を尻滑り!

雪から水を作り、雪の上で火を起こし、雪のテーブルを作り、雪のトイレで、雪でお尻をふく。雪だけの世界でどのように暮らしを組み立てるのか、地元の人の知恵と技をもらいながら自分たちで生きて行く自信をつけましょう。条件がよければ、豪快な雪の斜面での尻滑りも楽しみます。

ちょっぴり難易度の高いキャンプ、チャレンジャー募集です!

【日程】 2017年3月28日から31日までの3泊4日
【場所】 新潟県南魚沼市清水集落とその周辺
【集合・解散】 現地、もしくは上越新幹線越後湯沢駅
【対象・人数】 小学5年生から中学生、高校生まで、16人
【参加費】 10,500円(28 日夜からの9食、プログラム費、装備費、保険代など)
【内容】 テント泊。雪上での火起こし、調理。雪中ハイキングと尻滑り、自然観察、雪のアート造りなど

こどもゆきぐにくらし体験
広間でみんなでお休み

新潟県の山側には、たくさん雪が降ります。清水集落は1月から2月の一番寒い時期には、4メートルもの雪が積もります。3月末でもまだまだ雪がいっぱい。雪に囲まれた暮らしを体験しましょう。昔ながらのお家にみんなで泊まり込んで、食事の準備も一緒にしながら、雪の中で遊び、自然と暮らしから学びます。

【日程】 2017年3月28日から30日までの2泊3日
【場所】 新潟県南魚沼市清水集落とその周辺
【集合・解散】 現地、もしくは上越新幹線越後湯沢駅
【対象・人数】 小学生対象、12人
【参加費】 9,000円(28 日夜からの6食、プログラム費、装備費、保険代など)
【内容】 古民家泊。自分たちでの生活。雪遊び。自然観察など

申し込み

以下の項目を記入して、送信して下さい。事務局から折り返し健康調査票などを送らせていただきます。

奥山の晩秋の実りを味わいました

つややかなナメコの姿に参加者はうっとりしている様子でした。
つややかなナメコの姿に参加者はうっとりしている様子でした。

11月12-13日、清水集落で「奥山の秋の暮らしと食を学ぶ・その2」を開催しました。首都圏や静岡県、長野県からの8人が参加し、奥山の暮らしや食を楽しみました。

新潟県南魚沼市清水集落で2011年11月12−13日、「奥山の秋の暮らしと食を学ぶ・その2」を行いました。参加したのは8人。首都圏の学生や会社員などに加え、静岡県のお茶農家の方や長野県栄村の秋山郷に2年前にIターンした方など多様なメンバーが集まりました。

急斜面の栽培現場での集合写真。
急斜面の栽培現場での集合写真。

清水集落のみなさんが2008年から村をあげて取り組んでいる原木ナメコの収穫や栽培現場の整備作業などを行い、晩秋の奥山の自然やそれを活かした暮らしとともに、集落の将来に向けた清水の人たちの思いにも触れることができました。

1日目は3カ所栽培現場の内2つ、2日目は残り1つのブナ林を巡り、ナメコを収穫しました。盛りは過ぎていたため、参加者は宝探しをするように原木1本ずつを丁寧に探し、2日間で約3キロのナメコを収穫できました。2日目は山の中で広範囲に散らばっている現場を結ぶ作業道の整備もしました。
林の多くの木々の葉は落ちており、木々の幹と枝のシルエットの中にまだ真っ赤に葉をつけたカエデが鮮やかでした。足下には何層にも落ち葉が重なり、ふかふかのじゅうたんが敷いてあるようでした。参加者は、原木に出ているナメコはもちろん、ブナの実や山ブドウなど奥山の秋の実りの採取も楽しんでいました。
夕食の山菜料理や昼食のケンチン汁など、清水の素材を活かした手間のかかった食事を、参加者は「豪華ではないけれど、この上なくぜいたくな食卓だ」と感動しながら、食べていました。

最後のふりかえりでは、「ナメコの美しさに感動した」「ナメコの収穫がこんなに大変だとは思わなかった。周りの人たちにもこの経験を話していきたい」「7月の新潟・福島水害の影響での地形の変化にとても驚いた」などの感想がありました。

また、5年ぶりに清水に訪れた参加者は、「清水の情景や水の音は変わらず、懐かしさを感じた。そして、6年前にも同じように清水にどうやって人を呼ぶのかを話した。しかし、5年間でナメコを軸にした取り組みが着実に進んでいて、大きな変化を感じた。今後も一緒にやっていけたらとうれしい」と話していました。

晩秋の清水の自然や暮らしを、清水に暮らす人たちとじっくり楽しむ1泊2日となりました。

清水集落に訪れた秋を堪能「奥山の秋の暮らしと食を学ぶ・1」を開催しました。

快晴に恵まれ、見事な空と紅葉を見ることができました。
快晴に恵まれ、見事な空と紅葉を見ることができました。

新潟県南魚沼市清水集落で、10月29日から30日にかけて秋ならではの景色や味覚を学び、楽しむためのイベントを実施しました。首都圏と地元・南魚沼市からの参加者6人が、清水集落の方と一緒に山里の散策やナメコの収穫を行いました。

2011年10月29日と30日に新潟県南魚沼市清水で「奥山の秋の暮らしと食を学ぶ・1」を開催しました。首都圏からの小学生や大学生、社会人に加えて地元・南魚沼市からの参加者もあり、さまざまな年代の人が地元の方と一緒になって、秋の山里を楽しみました。

親子でナメコを収穫している様子。
親子でナメコを収穫している様子。

初日は真っ青な空が広がる快晴のもと、山吹色や茜色に染まった奥山の紅葉を楽しむことができました。昼過ぎに到着後、まずナメコの収穫に行きました。コマ打ちをした原木があるイシゴネという場所に行くため、木漏れ日の射すスギ林を抜けて、沢を渡り、緑や黄色、赤などさまざまな色をした葉っぱを眺めつつ、約40分ほどかけて山道を登りました。栽培現場に着くと、山道脇のところどころに原木が並べてあり、そこからキラキラ光るナメコが出ていました。すぐに見えるところだけではなく、薮の中の原木も丁寧に探して、約1時間の作業で5kgほどのナメコを収穫することができました。
集落に戻ってからは、ナメコをおみやげ用にパック詰めにしたり、軸を取って洗ったりしました。夜の交流会では、自分たちで取ってきたナメコを地元の方からもらった野菜と一緒に使い、ナメコ汁やナメコおろしにして食べました。

2日目の午前中には、飲用沢という場所へ散策に出かけました。この飲用沢では、2008年に最初のナメコのコマ打ちが行われましたが、今年の7月末に降った大雨とその土砂による影響で、植菌した原木のほとんどが流されてしまいました。紅葉したカエデやブナ林を抜けて収穫現場に着くと、景色が一変しました。辺り一帯に並んでいたはずの原木がなくなり、岩や倒木だらけになっていました。しかし、そこでも生き残った数本の原木を発見することができ、3kgほどのナメコを収穫することができました。
午後は、地元の人と参加者が一緒に、清水の活性化のためにナメコをどう活かしていけるか意見交換を行いました。新たに宣伝用のパンフレットを作ることや、SNSを使って広く発信していくこと、登山客にナメコ汁を振る舞うことなど、自由な意見が出されました。

山の新鮮な空気と色鮮やかな景色、そして秋の味覚を楽しむなど、参加者は五感をいっぱいに使って、秋の山里の暮らしを体験していました。

次回は2011年11月12−13日に行われます。

小中高生26人が山里の自然と暮らしを満喫「山里子ども夏休みキャンプ」

新潟県南魚沼市の清水集落で、2010年8月5日から3泊4日で、「山里子ども夏休みキャンプ」を行いました。地元南魚沼市のほか、大阪府や首都圏から合計26人の小中高校生が、地元のみなさんの指導で大自然をたっぷりと楽しみました。

地元のベテランの案内で、子どもでも楽しめる沢を歩いて楽しみました。
地元のベテランの案内で、子どもでも楽しめる沢を歩いて楽しみました。

 

8月5日から8日まで、新潟県南魚沼市清水で子どもキャンプを実施しました。

小学5年〜高校1年までの川っ子グループはテント泊、小学1年〜4年までの山っ子グループは公民館泊で3泊4日の共同生活を体験しました。
川っ子は12人、山っ子は14人が、地元南魚沼市や東京、埼玉、神奈川、千葉、そして大阪から集まりました。

キャンプサイトは遠くに2,000メートル級の山々を望む電灯ひとつない場所。星空が最高でした。
キャンプサイトは遠くに2,000メートル級の山々を望む電灯ひとつない場所。星空が最高でした。

詳しくはこちらへ
http://www.ecoclub.org/showart.php?lang=ja&genre=7&aid=448

第2回やまざとワークショップ報告

火渡りに挑戦
火渡りに挑戦

2008年8月2、3日の両日、全戸数18の新潟県南魚沼市清水集落で、首都圏の社会人や学生ら12人に、地元のみなさん11人の計23人が参加し、清水地区が主催する「やまざとワークショップ」を行いました。

2008年8月2、3日の両日、百名山の一つである巻機山(1,967m)の麓、標高600mに位置する新潟県南魚沼市清水集落で、清水地区が主催する「やまざとワークショップ」が開催されました。参加したのは、首都圏の社会人や学生ら12人に、地元のみなさん11人の計23人。

つきぬけるような夏の青空の下、1日目はソバの種まきと巻機権現火渡りを体験、2日目は5月に行った第1回でコマ打ちしたナメコの原木周辺を草刈りし、原木をきれいに並べる作業をしました。
清水は標高が高く米作りに適さないこともあり、休耕田にソバを植えています。ソバの種まきでは耕うん機を集落のプロに教えてもらいながら使いました。初めての経験に参加者はとても嬉しそう。「ただ使い方を教えてくれるだけでなく、昔、耕うん機を使う前は牛を使っていたことなど、話を聞きながらの作業がとても面白かった」と参加者から感想がありました。
また清水は、山岳信仰の地で、山伏の修行として火渡りが毎年8月第1週に行われています。この火渡りの準備から加わらせてもらい、道場と呼ばれる火渡りの火を焚く場所をつくるため、結界を張る作業などを手伝いました。
夜7時になると、清水にある民宿に集まった山伏12人が行列し巻機権現を目指します。途中、昔関所であった家と巻機山へ祝詞をあげ、巻機権現へ行き、道場へと入っていきます。各方角に矢を放ちお清めをした後に、いよいよ点火。燃え盛る火が置火になったところで、山伏に続いて参加者も火渡りに挑戦。見事渡り切りました。

ナメコの原木周辺。うっそうと生える草を草刈り機を使って刈る。
ナメコの原木周辺。うっそうと生える草を草刈り機を使って刈る。

その後、清水地区の公民館に戻り懇親会。地元の若手、消防団の皆さんも駆けつけ大変盛り上がりました。
2日目のナメコの原木地域の整備作業は、集落から車で10分、徒歩で約30分、たくさんの種類の木々がある山で行いました。5月には雪で一面真っ白だったところは、ササや低木が密集してしまい、原木はその下に眠っている状態でした。それをエンジン式の刈り払い機などで思いっきり切りはらい、掘り出して、並べ直すという作業でした。こうすることで、よりたくさんのナメコが収穫しやすくなるそうです。「キノコの原木に触れるのは初めてで、こういうふうにキノコができることがわかりました。」「森のカタチや森の守り方を再確認できた。」と参加者。来年の9月頃には収穫できるようになるということです。
午前中の作業の後、この2日間で印象に残ったことや清水でやってみたいことを出し合いました。ナメコ学科、ソバ学科、郷土料理学科、歴史学科など、集落の人が教授となり、その裁量で単位認定を行う「清水大学」の設立、郷土料理教室の開催、4mもの雪が積もる清水ならではの、積もっている雪をチェーンソーで切り抜いてつくるかまくらづくりの売り出しなど様々なアイデアが出されました。
「大自然とそれを上手に共生する人々の暮らし。大自然は美しい。でも、大変なこともたくさんある。大自然と上手に付き合っている人々。とても魅力的でした。」「人と人との触れ合いやあたたかさ。様々な事を教えてくれるし、体験させてくれたのが嬉しかった。」「皆さんがすごく笑顔で、でも作業が始まると表情がガラリと変わって、そのギャップが素敵でした。」などと参加の感想がありました。参加者の印象に残ったことのキーワードは「人」「技」「話」でした。
このイベントは、エコプラスが企画・運営を担当しており、厳冬期の来年2月には単身高齢者宅の除雪作業を実施する予定です。いずれも、単なる体験を超えて、地域社会の実際に触れその輪の中に参画することを通じて、日本や世界全体の持続可能性について考えることを目指しています。

やまざとワークショップに、首都圏などから45人

標高900m前後の山の中で、間伐した樹木にキノコのコマ打ち作業をする参加者と地元のみなさん。細いほだ木を想像していた首都圏からの参加者らは木の太さにびっくり。
標高900m前後の山の中で、間伐した樹木にキノコのコマ打ち作業をする参加者と地元のみなさん。細いほだ木を想像していた首都圏からの参加者らは木の太さにびっくり。

新緑と残雪がまぶしい山の中で、都会と地元の人々が一緒に日本の地域社会を考える「やまざとワークショップ」が2008年5月5、6の両日、新潟県南魚沼市清水地区で開かれました。

戸数19にまで減り、さらに過疎・高齢化が進行する新潟県南魚沼市の清水集落を舞台に、2008年5月5、6の両日、清水地区が主催する「やまざとワークショップ」が開かれました。

南魚沼地域全体が、中越地震の影響もあって、経済活動が停滞し、若者らが都市に流失。その一番のしわ寄せは山奥の集落に押し寄せています。

講師の広瀬敏通さんの講演と実際の作業を経た参加者は、限界集落に近づきつつある清水集落の将来をどうすればいいのか、地元のみなさんと一緒になって議論しました。
講師の広瀬敏通さんの講演と実際の作業を経た参加者は、限界集落に近づきつつある清水集落の将来をどうすればいいのか、地元のみなさんと一緒になって議論しました。

南魚沼市の中でも最も高齢化率の高い清水集落は、すでにお年寄りだけの単身世帯も増加し、村の機能を維持する共同作業の負担が高くなってきています。

まさに「限界集落」になろうとしている集落を、どうすれば活性化できるか。講師に日本エコツーリズム協会の広瀬敏通代表理事を招き、首都圏などから計31人が参加。地元のみなさんらと一緒に、全部で計45人が2日間に渡って、語り合いました。

広瀬さんは、講演の中で「エコツーリズムが日本各地で地域社会を元気にさせる試みとして展開され始めている。大切なのは、人の輪。いかに自然や人情がよくても、その地域が仲が悪く、他人の悪口を言い合っていてはいけない。仲良くすることが一番大切」などと、具体的にアドバイスをしました。

さらに、「日本社会全体が、もの作り社会から、非もの社会に移行しつつあり、エコツーリズムなどのこれまでとは違った新しい観光が産業の柱になる。その中で、清水型の事業をどのように組み立てるかが課題。ここにしかないものなどない、と思うのではなく、ここにあるものを大事にするということが大切」などと話しました。

2日目には、地元のみなさんが「味が違う」という山奥でのナメコ栽培を広げるための作業に取り組みました。用意されたナメコ菌が植えられた木のコマは15,000。これを間伐したサワグルミの太い幹に次々と穴をあけ、打ち込んでいきました。

百名山の一つである巻機山(1,967m)の山頂付近には真っ白な残雪が光り、その下には芽吹き始めたブナの緑が鮮やかです。作業現場も一部は50センチ近い雪が残り、雪どけの鮮烈な流れの脇で、参加者は地元の人と一緒になって、作業に打ち込みました。

最後の意見交換では、「『ナメコ山』と命名して活性化のシンボルにしよう」「キノコが実際に出てくる来年の秋が楽しみ」「都市の人々が山村留学できるようにしては」などの積極的な意見が相次ぎ、地元のみなさんも改めて山里が持つ魅力を見直していました。

この催しは、エコプラスが企画・運営を担当しており、8月2、3両日には、地元の火渡り神事の準備段階から参加。また厳冬期の来年2月には単身高齢者宅の除雪作業を実施する予定です。いずれも、単なる体験を超えて、地域社会の実際に触れその輪の中に参画することを通じて、最終的には日本や世界全体の持続可能性について考えることを目指しています。

すでに今回の参加者のみなさんの間では、「清水ファンクラブ」準備会が始まりました。

清水集落や南魚沼地域でのエコプラスの活動に興味をお持ちの方は、TAPPO 南魚沼やまとくらしの学校(tappo@ecoplus.jp、025-782-5103)まで。

あきる野市横沢入で里山体験

木漏れ日のなかを山登り。ヒヨドリ、シジュウカラなどいろいろな鳥の声が聞こえてきました。
木漏れ日のなかを山登り。ヒヨドリ、シジュウカラなどいろいろな鳥の声が聞こえてきました。

すばらしい秋晴れのもと、28人の参加者が里山で生き物観察、山登りなど楽しみました。

11月23日、紅葉まっさかりのあきる野市横沢入(よこさわいり)で、今年最後の里山体験を実施しました。受入れてくれたのは横沢入で保全活動をしている「あきる野さとやま自然塾」のみなさんです。参加者は、森林整備をするグループと、自然観察・山登りをするグループに分かれて活動しました。

小学生の女の子も森林整備に挑戦しました。
小学生の女の子も森林整備に挑戦しました。

今回の森林整備はスギやヒノキの間伐作業です。指導してくれる水野さんが、間伐をすることで光を入れて太い木を育てることなど、手入れの意味を説明してくれました。整備の経験のある参加者も多く、順調に手入れが進みました。参加した小学生の女の子2人は、最初ははじめてつかうノコギリにおそるおそるでしたが、スタッフに手を貸してもらいながら、一緒に1本の木を切ってとても満足そうでした。

山登りは、横沢入での里山体験ではじめてのルートでした。最初のロープを使って登る急斜面を過ぎると、コナラとクヌギなどの雑木林で、木漏れ日に囲まれた気持ちのいい登山道が続きます。今年はドングリの当たり年だそうで、いたるところドングリが落ちていました。案内をしてくれた自然塾のスタッフのみなさんは鳥にくわしく、鳴き声だけでメジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、コゲラ、ウグイスなどを教えてくれて、参加者からは驚きの声があがっていました。途中、山の片側に住宅街が広がる所があり、開発と里山保全について考える場面もありました。

自然観察は、ゆっくりと歩きながら生き物を探したり、野生のクレソンを味わったりと思い思いに楽しみました。小川のそばにある小さな水たまりを観察してみると、ホトケドジョウやいろいろなヤゴ、アメリカザリガニなどたくさんの生き物が見つかりました。生き物に詳しい小学生の男の子が大人に教えてくれたり、生き物を囲んで和やかなひとときとなりました。

今回の里山体験はすばらしい天気に恵まれて、里山の生態系の豊かさをたっぷり味わえる機会となりました。この体験を今後どのようにつなげていくかなど、最後にグループごとに振り返りをして終わりました。

【参加者の感想から】
・落ち葉を踏んで歩くなんて普段はない。楽しかった。自然があって人があって、人がある程度暮らさないとなくなるのではと思った。港区がやっていることをもっと宣伝すべき。
・解放感があった楽しい一日。子供らが勉強だけでなく、自然とふれあい人間性を豊かにする機会が必要。
・小さな水たまりにあれだけたくさんの生き物がいるとは驚いた。今人が入ってくると、山から見た団地のような入り方になってしまうけれど、今回のプログラムのような入り方を大事にしたい。
・水たまりの豊かな生態系は、実際にはもっと大きな生態系の縮図のようで、ちいさな宇宙のよう。自然が少なくなったというけれど、都会にもまだ沢山の自然が合って、捨てたもんじゃない。