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今年もやりました「茶作り体験」2008

茶葉の摘み方を教えてもらう参加者。固い葉がまざってしまうときれいに揉めないので、注意が必要です
茶葉の摘み方を教えてもらう参加者。固い葉がまざってしまうときれいに揉めないので、注意が必要です

爽やかな秋晴れの10月4日、4人の参加者でみっちりホンモノ茶作りを体験しました。
10月4日(土)に、神奈川県の表丹沢にある高梨茶園にて、手もみの茶作り体験が行われました。この時期に茶摘み?と驚く方もいますが、丹沢では春と秋の2回茶の収穫があります。今回は、秋の新芽を摘ませてもらいました。
教えてくれるのは高梨茶園三代目の高梨孝さんです。そして神奈川県の農業を担当している福島さん、静岡の研究所で茶の勉強を終えたばかりの近所の茶園の跡継ぎ、柏木さんもサポートしてくれました。
今回の参加者は少人数で4人でした。うち2人が体験学習として茶摘みと簡単な茶作りを実施している小学校の家庭科の先生、1人が新潟・栃窪で無農薬コシヒカリを作っている女性、1人が自然エネルギーNPOのスタッフという面白い顔ぶれとなりました。

手もみの始めの段階。鮮やかな黄緑の葉が徐々に濃くなっていきます。
手もみの始めの段階。鮮やかな黄緑の葉が徐々に濃くなっていきます。

昨年の茶摘みは雨の中、ヒルの恐怖を感じながらだったのですが、今年は最高の茶摘み日和となりました。ただ、時期が少し遅かったこともあり柔らかい新芽が少なく、みんな目を凝らして、これぞ、という葉を探していきました。1時間、みっちり摘んだのですが、必要量には足りず、春に摘んで蒸した後に冷凍しておいた葉とブレンドすることとなりました。これは、3年目にして新しい試みでした。
茶の味を決めるのは「一に原葉、二に蒸し気、三に揉みきり」だそうです。摘んできた葉を蒸す行程はとても大事で、みなさんちょっと緊張気味でした。蒸し上がりのタイミングは、時間ではなく、茶葉の香です。青っぽいにおいから芳香に変わる一瞬を逃さず、釜から下ろします。
その後は、ホイロとよばれる台にのせ、葉の状態にあわせて回転揉み、でんぐり揉み、こくりなどと言われる様々な揉み方で、針のように細長い茶にしていきます。高梨茶園では茶の小売りもやっているので、作業の間にもひっきりなしにお客さんがやってきます。みんな興味深そうにのぞいていき、飛び入り参加する子どももいました。
最後の乾燥を待つ間に、製茶機械の見学をさせてもらいました。手もみの行程と同じように、段階ごとに様々な機械を使うそうです。どれも大きく迫力のある動きをします。すでに手だけで茶作りを体験した参加者たちは、機械の数と大きさ見て改めて人の手のすごさを感じていました。
最後はお楽しみの試飲です。一口目で「甘い!」という声があがりました。とろっとした味わいです。ところが二煎目はきりっとした味に変わり、みなさん驚いていました。
最後のふりかえりでは、「今までお茶のことをまったく知らなかった。人生にも影響しそうなくらいの体験だった」「同じ農業をやっているので、考えるところがたくさんあった」などのコメントがありました。
出来上がった茶をおみやげにもらって、今年も茶作りが終わりました。