第3回環境リーダー講座応用編 港区の熱環境について学びました

気候を反映した地図「クリマアトラス」について解説する岡田信行講師
気候を反映した地図「クリマアトラス」について解説する岡田信行講師

町の気温を抑えるには? 港区の地図をもとに熱環境について学び、対策を考える、みなと区民環境リーダー養成講座応用編の第3回「港区の熱環境について」が行われました。

講師は、第2回に引き続き、ヒートアイランド現象など都市の熱環境問題に詳しい(株)タム地域環境研究所の岡田信行さん。港区の詳細な地図とデータをもとに、都市の熱環境について解説しました。

岡田さんは、まず、都市の熱環境対策の立案手法として、ドイツの事例を紹介。地形や気候を反映した地図クリマアトラスをもとに町の人々全体で課題を分析し、共有して考えることで、効果的な対策を打ち出していることを説明しました。

対策はどうする?受講生の議論は盛り上がりました
対策はどうする?受講生の議論は盛り上がりました

そして、それにならって、受講生が自ら港区での対策を考えるワークショップを行ないました。各地区の詳細な地図をもとに、気温が高い場所、低い場所を分析。高い場所の気温を下げるには?風通しをよくするには?気温が低い場所を維持するには? など、参加者同士で討議して対策を考えました。

議論は盛り上がり、各グループの発表では、「川の水をもっと多く流す施策をとる」「街路樹を増やす」「高層化を抑止」「ゾーニングする」など、様々な提言が出されました。

まとめとして、岡田さんは、「大きな共通点」を確認する事が大変重要として、町づくりに携わる人々が、立場や世代を超えて熱環境に関する情報や課題を共有し、連帯感を持って取り組む事が大切だと説きました。

今回は、都市計画の専門的な地図を扱い、町づくりを考えるという難しい設定でしたが、それにも関わらず、受講生の皆さんが終始積極的に意見を交わしていた姿が印象的で、応用編ならではの意識の高さが表れていたように思えました。