本来は、「収穫祭編」が予定されていたのですが、9月からの長雨で稲刈りができないままになっていて、参加者たちは、急きょ、泥田での「稲刈りボランティア」として、お手伝いをすることとなりました。
今年は、東日本各地で長雨となりましたが、南魚沼市では10月の31日のうち21日で雨が降るという天候となりました。中でも中旬以降は、台風やそれに刺激された秋雨前線で本格的な雨が続き、田んぼはどこもひどいぬかるみとなっています。稲刈り用の機械「コンバイン」もキャタピラを取られて動きが取れなくなったり、故障したりと、お手上げ。多くの田んぼで、倒れ込んでしまった稲を手で刈る作業が地道に続いています。
参加者たちは、細長い田んぼの両端付近を集中的に手刈りしました。長い直線部分は何とかコンバインで刈ることにして、コンバインが苦手とするUターンする両端部分は、手刈りで切り抜けようという作戦です。
午後2時ごろから本格的に作業を始め、2枚の田んぼを仕上げたあと、午後3時過ぎからは全面手刈りでという別の田んぼに移動。こちらは、くるぶし以上にぬかるむ田んぼで、稲もほとんどが倒れてしまっています。泥の中に突っ込んでしまった穂の中には、数センチづつの根と芽を出しているものまであって、参加者たちもびっくりしていました。
この作業を終えると、東の山から大きな満月が登場。連続する棚田と下に広がる盆地、さらに向こうにそびえる山々と月、という絶景にみんなで見とれました。
集落の民家のガレージで、新米のおにぎりとあたたかなおでん、キノコ汁の昼食をいただいて、みんなはほっと息を付きました。
「本当に食べ物を作るというのは大変なことだと分った」「泊めていただいた宿で、泥だらけの衣類を洗っていただくなどして、本当に暖かく迎えてもらいました」「小学生から大学生、社会人、シニアといろんな世代の人と一緒に作業でき、お話できたのがうれしかった」「来年こそは、収穫祭をぜひ」など、さまざまなコメントを参加者は残してくれました。