「休日農業講座」田んぼのイロハ草取り編(6月12、13、19、20、26、27日)

Weeding Workshop on June 12,13, 19, 20, 26 and 27

People from Minamiuonuma, or others finished self isolation for 2 weeks or PCR test negative, only

近隣在住、もしくは行動制限済みの方限定

  • 200627草取り全景
  • 直線方向はきれいだが、横方法に雑草が残る

 2021年6月12日、13日、19日、20日、26日、27日に南魚沼市栃窪集落で、無農薬田んぼでの草取りをします。今回は、近隣地域の市民、あるいは事前2週間の行動制限やPCR検査をすませた方を対象に、日帰り形式で行います。田んぼに直接来ていただいて、作業をします。お弁当、飲み物、行動食など持参でお越し下さい。

On June 12, 13, 19, 20, 26 and 27, ECOPLUS will conduct “Weeding Workshop” in Tochikubo village, Minamiuonuma as one-day program, only with those living in nearby cities or those who finished two weeks self quarantine or PCR negative persons. Come to the rice paddy with your lunch, drinks and snacks.

  • 趣旨
     巻機山を望む絶景の棚田で、自然をたっぷり感じながら、無農薬田んぼの草取りをします。無農薬田んぼでの一番の作業が、この草取り。成長するまでに、3回の草取りが必要です。閉じこもりがちの日々ですが、安全な屋外で体を動かし、同時に、改めて注目された「食」や「農」を、体験を通じて見直す機会になればと思っています。
  • Summary
    Experience traditional weeding works in organic rice paddy overseeing gorgeous mountainous view. Have your shrunk body and mind by Covid-19 relieved in the safe open air field. You may also deepen the insight of food and farming through the workshop.
  • 集合時刻
     いずれも午前9時集合(遅くなる方は別途連絡を)。いずれも午後3時ごろには終える予定です。
  • Schedule
    Gathering; 09:00 am, if you come later just inform us. Closed around 03:00 pm.
  • 内容と持ち物
     無農薬田んぼでの、手作業での草取り。小雨決行。お昼ご飯は各自持参。あぜで食べます。飲み物や休憩時のお菓子なども持参下さい。泥で汚れていい服装でどうぞ。ブヨがいますので、防虫スプレーや虫よけネットなどご用意下さい。裸足で田んぼに入ると土の感触がじかに伝わるのでお勧め。ビーチサンダルなどがあると足を洗うのに便利です。
  • Contents and bringing
    Weeding by hands. Will be cancelled in stormy condition. Take your own lunch, drinks and snacks. Clothings might be get muddy. Insect repellent, hat/cap. We recommend to come into the paddy with bare feet to feel the soil directly. Beach sandals are also easy to wash your feet in a stream.
  • 定員 Limit of participants.
     20人をめどとします。We will only have up to 20 participants a day.
  • 参加にあたって For the participation
     無農薬田んぼ応援のためのNPO法人エコプラスへの寄付(1人、1口3,000円以上)をお願いします。保険には入りませんので、ケガの場合はご自身の保険でお願いします。No fee for the program. We ask your contribution more than 3,000 Yens per person to support ECOPLUS for the support of organic rice farming.

コロナの時代・・・「私の田んぼ」を南魚沼に持ちませんかー棚田オーナー募集

  • 晴れればこんな絶景が

 新型コロナウィルスの感染拡大で、自らの暮らしをどう組み立て直すのかが問われていると思います。エコプラスは10年以上にわたって活動させていただいてきた新潟県南魚沼市栃窪集落でのコメ作りを、今年もご一緒させてもらいます。

オーナー田んぼの様子です(2021年5月24日)

 ギフチョウが舞う素晴らしい環境に包まれた栃窪の棚田で、環境に配慮したコメづくりを応援する「棚田オーナー」制度。無農薬、有機、天日乾燥という伝統的な稲作を支えます。豊かな生態系と小さな集落を支え、ご自身には最高級の塩沢コシヒカリを味わっていただくプログラムです。

 秋には市場にはまず出回ることがない最高級のお米をお届けします。オーナーには、休日農業講座「田んぼのイロハ」(各回の参加費1万円)が無料に。今期は、新型コロナウィルスの関係で、田植えや草取りの泊まりがけのプログラムが出来なくなっていますが、感染状況を見ながら、日帰りなどで柔軟にプログラムを実施していきます。

なぜ栃窪の無農薬田んぼが、特別なのか。説明します。

【募集単位と金額】
100平方メートル(1畝=いっせ)分、年額5万円。グループや学校、保育園などの団体での申込も可能です。

【内容】
 用意した絶景棚田のオーナーになって頂きます。稲の栽培は地元の集落営農組織「とちくぼパノラマ農産」が担当します。オーナーのみなさまはいつでも農作業に参加していただけます。収穫した新米を一口あたり玄米30kg相当(白米で約27kg)お送りします。

【特典】
・田んぼ作業への参加がいつでも可能です。
・田んぼの様子についてメールでお知らせします。
・収穫した新米を玄米30kg(売価約38,000円)相当をお送りします。
・休日農業講座「田んぼのイロハ」への参加費1名分が無料。伝統的なコメづくりのノウハウを教わることができます。

【栽培方法】完全有機・無農薬・天日乾燥。
 農薬は発芽前、育苗期を含め一切使用しません。新潟県の一般的な農家では田植え後も含めて18〜20成分の農薬を使っており、9~10成分で育てたコメは「5割減農薬米」と表示されます。パノラマオーナー米は「完全無農薬」のおコメです。

【プチオーナー】
年額1万円のプチオーナーも募集しています。
参加費年額1万円。いつでも農作業に参加可能。田んぼの様子についてメールでお知らせします。秋に収穫した新米(玄米で5kg=売価6,300円)相当をお送りします。「田んぼのイロハ」講座の参加費が2割引になります
【主催】有限会社とちくぼパノラマ農産
【運営】NPO法人エコプラスTAPPO南魚沼やまとくらしの学校:tappo@ecoplus.jp

【申込】

高野孝子の地球日記

感染下で過ごす春の日々

「新緑の多種多彩の美しさに幸せを感じる季節になりました」

 そんなお手紙と一緒に、お世話になっている地域の方から、実家の両親に木の芽(ミツバアケビの新芽)が届いた。

 この辺りでは大人気の山菜だ。太めのものは特に珍重され、高く取引される。近年、季節の変わり目が流動的になり、人同様、草花も混乱しているのではないだろうか。

 昨年12月に災害規模の大雪となり、多くの家々の軒や庭木が折れた。この春は、大工さんや工務店、そして木を伐採する仕事の人たちは休む間もないくらい、あちこちから依頼があるという。

 そんな大雪が、4月にはあっという間に溶けてなくなってしまった。5月まで残ることもある田んぼの上の雪も消え、桜も、ここ数年より2週間以上も早く4月初旬には見頃だった。30年ほど前の花見は5月だったというのに。

 けれどもいつもより田植えが遅い地域も周辺にはあるようだ。3月から4月は暖かかったが、4月末から5月にかけて冷え込み、種籾からの苗の育ちが遅いらしい。

 「稲の苗を植えてしまってからは、はっきり言って、人間はもう手出しができません。あとは太陽と微生物と水に任せるしかない。人間は天候で心配するくらい」と木村さんが笑う。

 木村さんには、今期、大学の実習を受け入れてもらう予定になっている。田んぼにも農山村にも無縁で育ってきた若い人たちに、素手素足で田んぼに入り、田の草取りを体験してもらう。農業や中山間地域の現状を体験的に理解し、食や地域社会について考える趣旨だ。当初5月末だった実習が、東京都の緊急事態宣言の延長によって、延期された。宣言の行方次第では、中止になる可能性もある。

 Covid-19が日本国内で知れわたってから1年4カ月。わかってきたことが蓄積される中で、落ち着きはある。けれどこの間、政府の対応には「なぜ」と思うことだらけだった。出される複数のメッセージが矛盾していて、方向性がわからない。決断にも根拠が示されないし、データも十分に開示されないため、どう考えたらいいのか判断もできない。

 お願いベースで対策をするのであれば、広くPCR検査をして無症状感染者を見つけなければ広がり続けるのは、素人でもわかる。そのためには民間を活用し、場合によっては落ち着いた国からキットを輸入してでも徹底的にやるべきだった。

 そうした声はありながらも措置は取られないまま、結果として矛盾し各方面から批判される対策だけが続き、ずるずる今に至る。政治的リーダーたちは、残念ながら聞かれていることにまっすぐ答えない。結果、政治不信、政権への信頼が失われていく。

 1年以上、このようなフラストレーション続きであったが、先日大学から連絡があった。

 5月20日からキャンパスにて学生や教職員対象にPCR検査を実施するというものだ。

内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室が実施する「感染症拡大の予兆の早期探知のためのモニタリング検査」に協力する形ということで、政府の検査期間が終わり次第、終了という。

 てっきり大学が独自に実施する、画期的施策と喜んでいたが、この調査自体は大きな意味がある。対面授業を実施するにもリスクが下がる。実際、授業の履修生らにも、陽性者や濃厚接触者が出ている。聞けば、日々通常の予防対策を取っていて、飲食を伴う会合などもしていないそうなので、変異ウィルスの強さを思う。

 私が暮らす南魚沼にも陽性者が増え始めている。大人だけでなく、小学校や幼稚園でも陽性者があった。

子どもたちの感染が確認され、一時小学校や保育園が閉鎖された。

 拡大を防ぐためには、とにかく検査と適切な情報開示だ。どうやって感染したと思われるのか、具体的な事例をたくさん重ねていくことから具体的にわかることがある。現状では、陽性者は「30代 男性 公務員」などとだけ知らされていて、そこからは何も学べない。

 個人を守る観点も重要だが、住民を守るためには、もう少し有益な情報を出す工夫が行政には求められると思う。

 このウィルスはなかなか厄介で、これからも変異株が出てきそうだ。そもそも長期的に安全なワクチンかも定かでない中、切り札として始まっているワクチン接種。日本に暮らすほとんどの人たちが打てるまでどのくらいかかるだろう。まだ正式なスケジュールさえ出されていない。

 だからと言って、いつまでも日々の活動を止めるわけにはいかない。長期化すればするほど、大切なことは進めていかなくてはならない。この中で、どのように大切なことを実行していけるか。限られた情報の中ではあるが、合理的に判断して実行していかなくてはと思う。(5月17日)

シリーズ ヤップでまかれた種たち

第3回:高梨晃さん

丹沢の森とヤップ
手もみ茶づくりが育む豊かな体験

 地球体験チャレンジ「ヤップ島プログラム」30周年を迎えるにあたってスタートした連載企画「ヤップでまかれた種たち」。ヤップを経験した仲間たちのストーリーから、ヤップの意味や価値、そして今後の社会づくりを考えます。

 第3回目のストーリーテラーは、神奈川県秦野にある高梨茶園にて、四代目を務める高梨晃さん(33)。ヤップ島プログラムを体験した多くの参加者が、事前キャンプを行う地「丹沢」で、先代から家業を受け継ぎ、茶園を営んでいます。

 今回のインタビューでは、丹沢の地域への想い、手もみ茶へのこだわり、茶業を継ぐことの覚悟、そして自らもヤップ島プログラムに参加したことが与えた影響について、語ってもらいました。

オンライン・インタビューの高梨晃さん

丹沢山麗に茶園を構えて

 「機械がない時代に、昔の農家の方は、お茶の葉を自分で摘んで、蒸籠で蒸して、炭火で乾かして、茶缶に入れて、自分用のお茶を1年間分つくっていたんですね。畦畔茶(けいはんちゃ)と言うんですが、土地と土地の境目にお茶の木を植えて、それを5月に摘んで。そういう昔のお話を語りながら、お客様に実際にお茶摘みや手もみをしていただく。そうした体験を大切にしていきたいんです・・・」

 神奈川県秦野の丹沢山麗に、約3ヘクタールの茶畑を構え、丹沢遠山茶をつくる高梨茶園。昭和28年、高梨さん曽祖父の代にそれまで行っていたタバコ栽培を手放し、雨の多い丹沢特有の気候を生かしたお茶の栽培に切り替えました。高梨さんは、22歳までに静岡と茨城での修行を終え、家業を継ぐべく秦野に帰ってきて、10年以上が経ちました。

 高梨茶園は栽培や生産に特化するのではなく、茶畑に苗木を植え、茶葉を収穫して乾燥させ、工場で茶葉まで加工し、お客様にお届けするという六次化まで自分たちで担うスタイルを大切にしています。「自分たちで販売するところまでやっている茶園は、全国でもそんなに多くはないのかなと思います。直接お客様にお茶を届けて、シンプルに喜んでいただけたときが、とってもうれしいですね」と、この仕事の醍醐味を語る高梨さん。

そんな高梨茶園ですが、エコプラスとは実は深いつながりがあります。ヤップ島プログラムでは、事前プログラムとして丹沢でキャンプを行うのですが、その丹沢の森の管理をしている森林組合の責任者がお祖父様でした。

 「うちのお祖父ちゃんに聴くと、高野さんがまだ20代くらいのときに『この森にキャンプを張りたいんですけど』と相談に来られたそうです。それ以来、エコプラスがこの森を拠点に活動をされていて。私がみなさんと初めてお会いしたのは16歳くらいの時で、最初は『何をしている団体なんだろう?』と不思議に思っていました。ただ、参加者のみなさんが、キャンプに入る前と終わった後に茶園にご挨拶に来てくれる際に、森から帰ってきたみなさんの表情が全く違って、目がとてもきらきらしているんですね。『昨日の夜こんな大変なことがあってね・・・』と語る姿が、疲れてはいるんですけど何となく自信がついているように見えて。1日でこんなに人が変わるって、『一体この団体は何をやっているのだろう?』と興味をもったのが最初の出会いでした」

 そこからエコプラスの活動に関心をもってくださった高梨さん。その後、高梨茶園に協力いただき、エコプラスが参加者を募り毎年のように実施した「手もみ茶づくり講習会」では、修行を終えて戻ってきた晃さんが、お父様の孝さんとともにお茶づくりの指導を行ってくれるようになりました。

 手もみ茶づくりの技術を競う全国大会で2位になった経験もある高梨さん。お茶づくりへの想いはどのように育まれてきたのでしょうか。