「野外教育」カテゴリーアーカイブ

「休日農業講座」田んぼのイロハ田植え編(5月21日、22日)

Rice Planting Workshop on May 21/22

Self regulation and PCR test negative, required

行動自粛、PCR検査済みの方、対象

 2022年5月21日(土曜日)と22日(日曜日)に、南魚沼市栃窪集落で、無農薬田んぼでの田植えをします。今回は、新型コロナの感染状況から、3年ぶりに1泊2日で実施します。

On May 21 and 22, ECOPLUS will conduct “Rice Planting Workshop” in Tochikubo village, Minamiuonuma as two-day program, only with those who are PCR negatives.

趣旨
 巻機山を望む絶景の棚田で、自然をたっぷり感じながら、手作業での田植えをします。新型コロナウィルスで不活発な日々が続いていたと思います。安全な屋外、新鮮な空気の中で体を動かし、同時に、この二年半で改めて注目された「食」や「農」を、体験を通じて見直す機会になればと思っています。

Summary
Experience Japanese traditional rice planting by hands in organic rice paddy overseeing gorgeous mountainous view. Release your body and mind restricted by Covid-19 in the safe open air. You may also deepen the insight of rice and agriculture through the workshop, as well as Japanese history and society.

集合時刻、場所
 5月21 日午前11時。宿泊場所のホテルシャトーテル塩沢(新潟県南魚沼市塩沢2071)にお集まり下さい。鉄道で来られる方は、上越線塩沢駅までお越し下さい。迎えを検討します。

Schedule
Gathering; 11:00 am on May 21, at our accommodations, “Chateau Shiozawa.” The nearest railway station is Shiozawa on JR Joetsu line. Let us know if you use public transportation.

活動場所 Location of the rice paddies.
 南魚沼市栃窪地区 イロハ田んぼ=At this rice paddy.

交通案内
 21日午前8時52分東京駅発とき309号、10時21分越後湯沢着
 10時30分越後湯沢発上越線普通列車長岡行、10時47分塩沢着
  Joetsu Shinkansen Toki 309
 Departing Tokyo at 08:52, arriving Echigo-Yuzawa at 10:21
  Joetsu local line
 Departing Echigo-Yuzawa at 10:30, arriving Shiozawa at 10:47

内容と持ち物
 無農薬田んぼでの、手作業での田植え。小雨決行。21日のお昼ご飯は各自持参。田んぼでの飲み物もご持参下さい。泥で汚れていい服装でどうぞ。ブヨがいますので、防虫スプレーや虫よけネットなどご用意下さい。裸足で田んぼに入ると土の感触がじかに伝わるのでお勧め。ビーチサンダルなどがあると足を洗うのに便利です。さらに詳しい内容と持ち物は、参加が確定した方々に「しおり」でお知らせします。

Contents and bringing
Planting seedlings by hands. Will be cancelled only in stormy condition. Bring your own lunch for Saturday, and water during activities. Clothings may get muddy. Insect repellent, a hat/cap. We recommend to come into the paddy with bare feet to feel the soil directly. Beach sandals are useful to wash your feet in a stream. More information will be provided for those whose participation is confirmed.

定員 Limit of participants.
 20人をめどとします。Up to 20 participants.

参加費 Fee
 18,500円(プログラム費、1泊2食の宿泊費、2日目の昼食、保険を含む)。男女別相部屋です。ご家族連れは調整させていただきます。1人部屋使用の場合は、1,000円増し。中学生以上大学生までは、13,500円。小学生は9,500円。地元からの参加で宿泊しない場合は、大人9,500円、学生4,500円、小学生は1,000円。
  18,500 JPY including program fee, accommodations with two meals, lunch on Sunday, insurance. Shared room. Single room available with extra 1,000 JPY. 13,500 JPY for students from Junior high to college, 9,500 JPY for primary school students.

申し込み Application
 下のフォームからお申し込み下さい。Please use below application form. 問い合わせは、tappo@ecoplus.jpまで。If needed contact to tappo@ecoplus.jp

エコプラスの2022年の活動予定について

 エコプラスは、2022年度、新型コロナウィルスの感染拡大に注視しながら、各種プログラムを以下のように展開します。いずれも準備が整い次第、個別プログラムの募集画面を用意します。

 年明けからのオミクロン株の感染拡大の状況から、体験活動は、しばらくの間、規模を縮小するなどして実施します。ヤップ島での持続可能な社会づくり活動のリモート支援などは継続して展開します。ご協力をお願いします。

雪ざんまいキャンプ(3月19-22日)

 高校生以上の若者対象。人数を平常より絞り、参加者には事前の自主隔離、健康確認をしてもらった上で、感染防止策を取ったプログラム展開とします。

休日農業講座「田んぼのイロハ」

 田植え(5月21、22日)
 草取り(6月11、12日ほか)
 稲刈り(9月23、24日)
 いずれも、新型コロナの状況を見て、現状では日帰りで実施。 事前の自主隔離、PCR検査などをお願いする予定です。

 お米の予約販売

 極端な少雪に見舞われた日本の山間地域は、スキー場を中心にした経済が、新型コロナも加わって深刻な打撃を受けています。このため、早めではありますが、秋の収穫のお米の予約も始めます。

 ヤップ島プログラム

 2022年実施の可能性も
 ミクロネシア連邦は、2020年2月から外部からの訪問者の受け入れを停止していて、自国民も昨年後半からやっと限定的に帰国できるようになった段階です。全世界での流行が続く限り、渡航は難しそうだというのが、現地からの声です。世界での感染状況とミクロネシア連邦政府、ならびにヤップ州の受け入れ状況などを見ながら、実施出来るかどうか、可能性を探ります。

 子どもの野外体験事業

 3月中下旬に、日帰りのデイキャンプを検討しています。また春以降も、日帰りを中心とするキャンプを計画中です。新型コロナで閉じこもりがちになった子どもたちに、自然の中で伸び伸びと過ごす環境を用意しようと考えています。

「休日農業講座」田んぼのイロハ稲刈り編(9月25、26日)

Weeding Workshop on Sept. 25 and 26

People who finished vaccines, conducted self regulation and/or PCR test negative, only

ワクチン接種、行動制限ずみ、もしくはPCR検査陰性の方限定

 2021年9月25、26日に南魚沼市栃窪集落で、無農薬田んぼでの稲刈りをします。新型コロナが収まっていないので、今回も、ワクチン接種ずみで事前の行動制限をされた方、PCR検査をすませた方を対象に、日帰り形式で行います。田んぼに直接来ていただいて、作業をします。お弁当、飲み物、行動食など持参でお越し下さい。

On Sept 25 and 26, ECOPLUS will conduct “Harvesting Workshop” in Tochikubo village, Minamiuonuma as one-day program, only with those who finished vaccines and self regulation or PCR negative persons. Come to the rice paddy with your lunch, drinks and snacks.

  • 趣旨
     巻機山を望む絶景の棚田で、自然をたっぷり感じながら、無農薬田んぼの稲刈りをします。春の田植え、夏の草取りを経て、ようやく実った稲を、手で刈り取り、はざにかけて天日乾燥させます。屋外で体を動かし、同時に、コロナの影響下で改めて注目される「食」や「農」を、体験を通じて見直す機会になればと思っています。
  • Summary
    Experience traditional harvesting works by hand in organic rice paddy overseeing gorgeous mountainous view. You will experience cutting stems by a sickle, binding those by straws, then hanging sheaves on drying structure called “haza.” Have your body and mind refreshed in the open air field. You may also deepen the insight of food and farming through the workshop.
  • 集合時刻
     25、26日、いずれも午前9時半に田んぼに集合(あとから参加も可。別途連絡を)。いずれも午後3時ごろには終える予定です。
  • Schedule
    Gathering; 09:30 am on site, if you come later just inform us. Closed around 03:00 pm.
  • 内容
     無農薬田んぼでの、手作業での稲刈り。小雨決行。
  • 服装と持ち物
     お昼ご飯。あぜで食べます。飲み物や休憩時のお菓子なども。長袖長ズボン(泥で汚れますし、虫も寄ってきます)、作業用手袋、日除け、マイカップ、水筒、長靴。場合によっては雨具が必要。ブヨがいますので、防虫スプレーや虫よけネットなどご用意下さい。
  • Clothes and bringing
    Your lunch (no shops in the village), drinks and snacks. Long sleeve working clothes. working globes, hat/cap, your own cup, water bottle, rubber boots, insect repellent.
  • 定員 Limit of participants.
     20人をめどとします。We will only have up to 20 participants a day.
  • 参加にあたって For the participation
     無農薬田んぼ応援のためのNPO法人エコプラスへの寄付(1人、1口3,000円以上)をお願いします。保険には入りませんので、ケガの場合はご自身の保険でお願いします。No fee for the program. We ask your contribution more than 3,000 Yens per person to support ECOPLUS for the support of organic rice farming.

21年9月15日朝の無農薬田んぼの様子です

ヤップ・カオハガンの仲間95人が参加
Ex-participants enjoyed talking online with friends


Big reunion of Yap & Kaohagan Program Cerebrating 30th year

30年目を記念する大同窓会を開催

 ミクロネシア連邦のヤップ島を中心に開催してきた「地球体験チャレンジ」が、今年で30年目となるのを記念して、これまでのプログラム参加による大同窓会が、2021年9月4日午前10時から正午まで、オンライン形式で開催されました。小学生から20代半ばまでで参加した若者たちは、40歳代半ばを筆頭とする立派な大人となり、沖縄から北海道、そして米国、欧州、アジア、豪州など各地で活躍中。同じ時期に参加した仲間たちとの分科会などで、久しぶりの会話が弾みました。

Celebrating 30th year since ECOPLUS started the program in Yap, Micronesia and Kaohagan in the Philippines, a big reunion was held online on Sept. 4, 2021. Ex-participants who were elementary students to early 20s were now well grown adults living in all over Japan and the world from Hokkaido to Okinawa, US, Europe, Australia and other Asian countries. All of those enjoyed talking with old friends doing the session.

I addition to the ex-participants and supporting staff, we had Tina, Linda, both participated invitation tour to Japan in 1997, and En, Sean, both participated Japan tour in 2013, 17 and 19, from Yap.

 集まったのは、ヤップ島のほか、フィリピンのカオハガン島でのプログラムに参加したかつての子どもたちなど計95人が参加。ヤップ側からはティナさんとリンダ(いずれも1997年、高校生の時に日本へ招へい)、エンさん、ショーンさん(いずれも2013年、17年、19年、日本に招へい)が参加してくれました。

 司会進行は、田中にがつさん(94年参加)、川口大輔さん(99年参加)。最初に、これまでの計36本のプログラムをふり返るスライドを見た後、エコプラスの髙野孝子代表理事からこれまで30年をふり返ってのカオハガンとヤップの変化を報告。事務局の大前からも、エコプラスの現地での環境保全活動などの状況の説明を行いました。

Under the direction of Nigatsu, participated in 1994, and Daisuke, participated in 1999, the event was proceeded. TAKANO Takako, executive director of ECOPLUS had a presentation about the situation of Yap and Kaohagan. OHMAE Jun-ichi, Manager of ECOPLUS, explained about it projects in Yap for sustainable future.

Based on the year of participation, we broke out into 18 sessions. Some were first time to join in such reunion but participants clearly identified each other with old memory and chatting were not easy to be stopped.

 参加した年などに分かれてのブレークアウトセッションは、全部で18。参加年、滞在場所など共通項で分かれてもらいました。90年代にプログラム参加して以来という人もいましたが、面影はそのまま。にぎやかな会話が続きました。

 再度の全体会では、ヤップ側からのメッセージをもらった後、4人の参加者がそれぞれの体験が今にどうつながっているかを発表してくれました。商社に勤めていまはオーストラリアに駐在する男性は、「ヤップで得られたのは相手を尊重し理解する姿勢。聞く力だと思う。世界観が違う相手と仕事をする時に役立っている。時代は、資本主義が自然との調和を取ろうとしていると感じている。この機会にヤップの経験者が知恵を出し合っていくのだ大事ではないか」と話してくれました。

In the second general session, messages from Yap were given then 4 ex-participants had short talk about their life after the program. One person working for a Japanese trading company stationed in Australia said “I leaned the way to hear the voice from the different culture in the program. It was the base for my life. Now the capitalism is seeking the harmonious relations with the nature. It might be the good time for the ex-participants to work together”.

 再度のブレークアウトセッションなどを経て、午後零時過ぎに公式行事は終了。その後も、半分前後が残っての2次会と続きました。

 画面には、子どもたちの顔があちこちに出てきました。まだ数カ月の赤ちゃんから中学生まで。30年で、世代がぐるっと一巡りしたことを感じさせました。

 「しあわせって何だろう」
 自然に近い暮らしの中で、何が真の豊かさかを考えることが、プログラムの目的でした。
 それぞれのみなさんが、しあわせとは何かをいまもしっかりと考えながら生きていることを感じた同窓会でした。

After another breakout session, the event was concluded in two hours and 15 minutes. After the official closing, still we had an half of the participants in the conference room and continued talking.

During the meeting faces of some month old babies to junior high children were repeatedly appeared. In these 30 years, a wave of one generation surely progressed.

“What is the true happiness?” This was the main common theme of our past programs. Through out the session, each person looks like living their life with this question in mind.

会員になって、一緒に活動を


 どなたでも、エコプラスの会員になっていただけます。会報誌「PLUS」を郵送するほか、メールでの情報提供をします。

 会員になることを希望される方は、下記の郵便振替口座にご入金ください。振込用紙には、住所、氏名、電話番号、メールアドレスをご記入下さい。

郵便振替口座:00130-7-333207
特定非営利活動法人ECOPLUS
入会料金は、会員の種類によって、以下のように異なります。ご希望の会員の種類を選んで、その種類に応じた金額をご入金ください。

■正会員・・・・【1万円】 総会での議決権を持ちます

■一般会員・・・【5千円】 総会の議決権はありません

■準会員・・・・【3千円】 学生やシニアなど収入がない方向けの割引会員制度です

■賛助会員・・・個人一口【1万円】/団体一口【5万円】

「休日農業講座」田んぼのイロハ草取り編(6月12、13、19、20、26、27日)

Weeding Workshop on June 12,13, 19, 20, 26 and 27

People from Minamiuonuma, or others finished self isolation for 2 weeks or PCR test negative, only

近隣在住、もしくは行動制限済みの方限定

  • 200627草取り全景
  • 直線方向はきれいだが、横方法に雑草が残る

 2021年6月12日、13日、19日、20日、26日、27日に南魚沼市栃窪集落で、無農薬田んぼでの草取りをします。今回は、近隣地域の市民、あるいは事前2週間の行動制限やPCR検査をすませた方を対象に、日帰り形式で行います。田んぼに直接来ていただいて、作業をします。お弁当、飲み物、行動食など持参でお越し下さい。

On June 12, 13, 19, 20, 26 and 27, ECOPLUS will conduct “Weeding Workshop” in Tochikubo village, Minamiuonuma as one-day program, only with those living in nearby cities or those who finished two weeks self quarantine or PCR negative persons. Come to the rice paddy with your lunch, drinks and snacks.

  • 趣旨
     巻機山を望む絶景の棚田で、自然をたっぷり感じながら、無農薬田んぼの草取りをします。無農薬田んぼでの一番の作業が、この草取り。成長するまでに、3回の草取りが必要です。閉じこもりがちの日々ですが、安全な屋外で体を動かし、同時に、改めて注目された「食」や「農」を、体験を通じて見直す機会になればと思っています。
  • Summary
    Experience traditional weeding works in organic rice paddy overseeing gorgeous mountainous view. Have your shrunk body and mind by Covid-19 relieved in the safe open air field. You may also deepen the insight of food and farming through the workshop.
  • 集合時刻
     いずれも午前9時集合(遅くなる方は別途連絡を)。いずれも午後3時ごろには終える予定です。
  • Schedule
    Gathering; 09:00 am, if you come later just inform us. Closed around 03:00 pm.
  • 内容と持ち物
     無農薬田んぼでの、手作業での草取り。小雨決行。お昼ご飯は各自持参。あぜで食べます。飲み物や休憩時のお菓子なども持参下さい。泥で汚れていい服装でどうぞ。ブヨがいますので、防虫スプレーや虫よけネットなどご用意下さい。裸足で田んぼに入ると土の感触がじかに伝わるのでお勧め。ビーチサンダルなどがあると足を洗うのに便利です。
  • Contents and bringing
    Weeding by hands. Will be cancelled in stormy condition. Take your own lunch, drinks and snacks. Clothings might be get muddy. Insect repellent, hat/cap. We recommend to come into the paddy with bare feet to feel the soil directly. Beach sandals are also easy to wash your feet in a stream.
  • 定員 Limit of participants.
     20人をめどとします。We will only have up to 20 participants a day.
  • 参加にあたって For the participation
     無農薬田んぼ応援のためのNPO法人エコプラスへの寄付(1人、1口3,000円以上)をお願いします。保険には入りませんので、ケガの場合はご自身の保険でお願いします。No fee for the program. We ask your contribution more than 3,000 Yens per person to support ECOPLUS for the support of organic rice farming.

高野孝子の地球日記

感染下で過ごす春の日々

「新緑の多種多彩の美しさに幸せを感じる季節になりました」

 そんなお手紙と一緒に、お世話になっている地域の方から、実家の両親に木の芽(ミツバアケビの新芽)が届いた。

 この辺りでは大人気の山菜だ。太めのものは特に珍重され、高く取引される。近年、季節の変わり目が流動的になり、人同様、草花も混乱しているのではないだろうか。

 昨年12月に災害規模の大雪となり、多くの家々の軒や庭木が折れた。この春は、大工さんや工務店、そして木を伐採する仕事の人たちは休む間もないくらい、あちこちから依頼があるという。

 そんな大雪が、4月にはあっという間に溶けてなくなってしまった。5月まで残ることもある田んぼの上の雪も消え、桜も、ここ数年より2週間以上も早く4月初旬には見頃だった。30年ほど前の花見は5月だったというのに。

 けれどもいつもより田植えが遅い地域も周辺にはあるようだ。3月から4月は暖かかったが、4月末から5月にかけて冷え込み、種籾からの苗の育ちが遅いらしい。

 「稲の苗を植えてしまってからは、はっきり言って、人間はもう手出しができません。あとは太陽と微生物と水に任せるしかない。人間は天候で心配するくらい」と木村さんが笑う。

 木村さんには、今期、大学の実習を受け入れてもらう予定になっている。田んぼにも農山村にも無縁で育ってきた若い人たちに、素手素足で田んぼに入り、田の草取りを体験してもらう。農業や中山間地域の現状を体験的に理解し、食や地域社会について考える趣旨だ。当初5月末だった実習が、東京都の緊急事態宣言の延長によって、延期された。宣言の行方次第では、中止になる可能性もある。

 Covid-19が日本国内で知れわたってから1年4カ月。わかってきたことが蓄積される中で、落ち着きはある。けれどこの間、政府の対応には「なぜ」と思うことだらけだった。出される複数のメッセージが矛盾していて、方向性がわからない。決断にも根拠が示されないし、データも十分に開示されないため、どう考えたらいいのか判断もできない。

 お願いベースで対策をするのであれば、広くPCR検査をして無症状感染者を見つけなければ広がり続けるのは、素人でもわかる。そのためには民間を活用し、場合によっては落ち着いた国からキットを輸入してでも徹底的にやるべきだった。

 そうした声はありながらも措置は取られないまま、結果として矛盾し各方面から批判される対策だけが続き、ずるずる今に至る。政治的リーダーたちは、残念ながら聞かれていることにまっすぐ答えない。結果、政治不信、政権への信頼が失われていく。

 1年以上、このようなフラストレーション続きであったが、先日大学から連絡があった。

 5月20日からキャンパスにて学生や教職員対象にPCR検査を実施するというものだ。

内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室が実施する「感染症拡大の予兆の早期探知のためのモニタリング検査」に協力する形ということで、政府の検査期間が終わり次第、終了という。

 てっきり大学が独自に実施する、画期的施策と喜んでいたが、この調査自体は大きな意味がある。対面授業を実施するにもリスクが下がる。実際、授業の履修生らにも、陽性者や濃厚接触者が出ている。聞けば、日々通常の予防対策を取っていて、飲食を伴う会合などもしていないそうなので、変異ウィルスの強さを思う。

 私が暮らす南魚沼にも陽性者が増え始めている。大人だけでなく、小学校や幼稚園でも陽性者があった。

子どもたちの感染が確認され、一時小学校や保育園が閉鎖された。

 拡大を防ぐためには、とにかく検査と適切な情報開示だ。どうやって感染したと思われるのか、具体的な事例をたくさん重ねていくことから具体的にわかることがある。現状では、陽性者は「30代 男性 公務員」などとだけ知らされていて、そこからは何も学べない。

 個人を守る観点も重要だが、住民を守るためには、もう少し有益な情報を出す工夫が行政には求められると思う。

 このウィルスはなかなか厄介で、これからも変異株が出てきそうだ。そもそも長期的に安全なワクチンかも定かでない中、切り札として始まっているワクチン接種。日本に暮らすほとんどの人たちが打てるまでどのくらいかかるだろう。まだ正式なスケジュールさえ出されていない。

 だからと言って、いつまでも日々の活動を止めるわけにはいかない。長期化すればするほど、大切なことは進めていかなくてはならない。この中で、どのように大切なことを実行していけるか。限られた情報の中ではあるが、合理的に判断して実行していかなくてはと思う。(5月17日)

シリーズ ヤップでまかれた種たち

第3回:高梨晃さん

丹沢の森とヤップ
手もみ茶づくりが育む豊かな体験

 地球体験チャレンジ「ヤップ島プログラム」30周年を迎えるにあたってスタートした連載企画「ヤップでまかれた種たち」。ヤップを経験した仲間たちのストーリーから、ヤップの意味や価値、そして今後の社会づくりを考えます。

 第3回目のストーリーテラーは、神奈川県秦野にある高梨茶園にて、四代目を務める高梨晃さん(33)。ヤップ島プログラムを体験した多くの参加者が、事前キャンプを行う地「丹沢」で、先代から家業を受け継ぎ、茶園を営んでいます。

 今回のインタビューでは、丹沢の地域への想い、手もみ茶へのこだわり、茶業を継ぐことの覚悟、そして自らもヤップ島プログラムに参加したことが与えた影響について、語ってもらいました。

オンライン・インタビューの高梨晃さん

丹沢山麗に茶園を構えて

 「機械がない時代に、昔の農家の方は、お茶の葉を自分で摘んで、蒸籠で蒸して、炭火で乾かして、茶缶に入れて、自分用のお茶を1年間分つくっていたんですね。畦畔茶(けいはんちゃ)と言うんですが、土地と土地の境目にお茶の木を植えて、それを5月に摘んで。そういう昔のお話を語りながら、お客様に実際にお茶摘みや手もみをしていただく。そうした体験を大切にしていきたいんです・・・」

 神奈川県秦野の丹沢山麗に、約3ヘクタールの茶畑を構え、丹沢遠山茶をつくる高梨茶園。昭和28年、高梨さん曽祖父の代にそれまで行っていたタバコ栽培を手放し、雨の多い丹沢特有の気候を生かしたお茶の栽培に切り替えました。高梨さんは、22歳までに静岡と茨城での修行を終え、家業を継ぐべく秦野に帰ってきて、10年以上が経ちました。

 高梨茶園は栽培や生産に特化するのではなく、茶畑に苗木を植え、茶葉を収穫して乾燥させ、工場で茶葉まで加工し、お客様にお届けするという六次化まで自分たちで担うスタイルを大切にしています。「自分たちで販売するところまでやっている茶園は、全国でもそんなに多くはないのかなと思います。直接お客様にお茶を届けて、シンプルに喜んでいただけたときが、とってもうれしいですね」と、この仕事の醍醐味を語る高梨さん。

そんな高梨茶園ですが、エコプラスとは実は深いつながりがあります。ヤップ島プログラムでは、事前プログラムとして丹沢でキャンプを行うのですが、その丹沢の森の管理をしている森林組合の責任者がお祖父様でした。

 「うちのお祖父ちゃんに聴くと、高野さんがまだ20代くらいのときに『この森にキャンプを張りたいんですけど』と相談に来られたそうです。それ以来、エコプラスがこの森を拠点に活動をされていて。私がみなさんと初めてお会いしたのは16歳くらいの時で、最初は『何をしている団体なんだろう?』と不思議に思っていました。ただ、参加者のみなさんが、キャンプに入る前と終わった後に茶園にご挨拶に来てくれる際に、森から帰ってきたみなさんの表情が全く違って、目がとてもきらきらしているんですね。『昨日の夜こんな大変なことがあってね・・・』と語る姿が、疲れてはいるんですけど何となく自信がついているように見えて。1日でこんなに人が変わるって、『一体この団体は何をやっているのだろう?』と興味をもったのが最初の出会いでした」

 そこからエコプラスの活動に関心をもってくださった高梨さん。その後、高梨茶園に協力いただき、エコプラスが参加者を募り毎年のように実施した「手もみ茶づくり講習会」では、修行を終えて戻ってきた晃さんが、お父様の孝さんとともにお茶づくりの指導を行ってくれるようになりました。

 手もみ茶づくりの技術を競う全国大会で2位になった経験もある高梨さん。お茶づくりへの想いはどのように育まれてきたのでしょうか。

「休日農業講座」田んぼのイロハ田植え編(5月22日、23日)

Rice Planting Workshop on May 22/23

People from Minamiuonuma, or others finished self isolation for 2 weeks or PCR test negative, only

近隣在住、もしくは行動制限済みの方、限定20人

 2021年5月22日(土曜日)と23日(日曜日)に、南魚沼市栃窪集落で、無農薬田んぼでの田植えをします。今回は、近隣地域の市民、あるいは事前2週間の行動制限やPCR検査をすませた方を対象に、日帰り形式で行います。田んぼに直接来ていただいて、作業をします。お弁当、飲み物、行動食など持参でお越し下さい。

On May 22 and 23, ECOPLUS will conduct “Rice Planting Workshop” in Tochikubo village, Minamiuonuma as one-day program, only with those living in nearby cities or those who finished two weeks self quarantine or PCR negative persons. Come to the rice paddy with your lunch, drinks and snacks.

  • 趣旨
     巻機山を望む絶景の棚田で、自然をたっぷり感じながら、手作業での田植えをします。新型コロナウィルスで閉じこもりがちの日々ですが、安全な屋外で体を動かし、同時に、この一年間で改めて注目された「食」や「農」を、体験を通じて見直す機会になればと思っています。
  • Summary
    Experience Japanese traditional rice planting works by hands in organic rice paddy overseeing gorgeous mountainous view. Have your shrunk body and mind by Covid-19 relieved in the safe open air field. You may also deepen the insight of food and farming through the workshop.
  • 集合時刻
     22日午前9時集合(遅くなる方は別途連絡を)。23日は前日の残った田植えの様子を見て、機動的に続けます。いずれも午後3時ごろには終える予定です。
  • Schedule
    Gathering; 09:00 am on May 22, if you come later just inform us. Closed around 03:00 pm. On 23, the schedule may ba changed based on the progress of works on 22.
  • 内容と持ち物
     無農薬田んぼでの、手作業での田植え。小雨決行。お昼ご飯は各自持参。あぜで食べます。飲み物や休憩時のお菓子なども持参下さい。泥で汚れていい服装でどうぞ。ブヨがいますので、防虫スプレーや虫よけネットなどご用意下さい。裸足で田んぼに入ると土の感触がじかに伝わるのでお勧め。ビーチサンダルなどがあると足を洗うのに便利です。
  • Contents and bringing
    Planting seedlings by hands. Will be cancelled in stormy condition. Take your own lunch, drinks and snacks. Clothings might be get muddy. Insect repellent, hat/cap. We recommend to come into the paddy with bare feet to feel the soil directly. Beach sandals are also easy to wash your feet in a stream.
  • 定員 Limit of participants.
     20人をめどとします。We will only have up to 20 participants a day.
  • 参加にあたって For the participation
     無農薬田んぼ応援のためのNPO法人エコプラスへの寄付(1人、1口3,000円以上)をお願いします。保険には入りませんので、ケガの場合はご自身の保険でお願いします。No fee for the program. We ask your contribution more than 3,000 Yens per person to support ECOPLUS for the support of organic rice farming.

野外体験で、子どもたちは大きく解放される

 野外での活動をすることで、子どもたちの、いらいらが収まり、ものごとに取り組む意欲が高まるーーそんな傾向が、野外活動に参加した子どもたちのアンケートから浮き上がってきました。当然だろうと思われる結果ですが、数字で具体的に示されたことで、改めて野外体験の大切さが確認できました。

変化が大きかった5つの設問全体での傾向。事前事後で4割以上の参加者に改善が見られました

 エコプラスでは、2020年8月から21年3月にかけて、新潟県南魚沼市で計7回にわたって日帰りのデイキャンプを開催しました。その参加者の小学生たちに事前事後のアンケート調査を実施しました。

 この結果、「むしゃくしゃしてすぐかっとなる」「やろうと思ってもなかなか手につかない」などの項目では、半数以上の子どもたちが、デイキャンプの後では改善したと回答していました。
 7回のデイキャンプすべてで、この改善傾向が見られました。

 新型コロナウィルスの影響もあって閉じこもりがちになっている子どもたちの心が、野外での体験活動を通じて開放されていることが示されたようです。エコプラスの高野孝子代表理事は、「わずか半日の活動でここまではっきりとした傾向が出た。自然体験の価値が示されたと思う。これからの継続的な活動が必要になるのではないか」と話しています。

 アンケートでは、参加したのべ72人のうち71人から回答を得ました。14の設問の中で、大きな変化が見られた5つの設問について事前事後の回答(4段階評価)を比較しました。

  • 「いろいろなことにやる気がある」という質問では、半数近い34人が事後の方が高い評価でした。この設問では女子の改善割合が55%と高くなっていました。
  • 「わけもなく悲しくて何もしたくない」という質問では、27人に改善が見られました。
  • 「むしゃくしゃしてすぐかっとなる」という質問では、39人が改善傾向。とりわけ男子では61%に改善が見られました。
  • 「心配でイライラして落ち着かない」では、20人が改善傾向。
  • 「やろうと思っても、なかなか手につかない」では、37人に改善が見られました。
  • 5つの設問全体で集計すると、42%が改善、53%が変化なし、5%が悪化していました。
  • 男女別では、女子は、「いろいろなことにやる気がある」といった前向きな気持ちが高まり、男子は、「むしゃくしゃしてすぐかっとする」「やろうと思っても、なかなか手につかない」と言ったネガティブな気持ちの改善が大きく見られたことが注目されます。

 このデイキャンプは、2020年度の文部科学省「子供たちの心身の健全な発達のための子供の自然体験活動推進事業」の一環として、実施しました。