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春のきざし

 集落のシンボル・たる山と、雪の原になったふもとの田んぼ。雪の原の表面には筋状の模様ができていました。雪はとても表情が豊かです。
集落のシンボル・たる山と、雪の原になったふもとの田んぼ。雪の原の表面には筋状の模様ができていました。雪はとても表情が豊かです。

今日はとても暖かな日でした。普段なら肌寒く感じ始める午後4時を過ぎても気温が15度ほどありました。積雪は1メートルを切り始めました。

この暖かさで、学童保育で集落センターに来た子どもたちは、外で半袖になってサッカーをしていました。10代後半のお兄さんたちも3人やって来て、子どもたちといっしょにかけ回っていました。

集落内を歩いていると、小さなレジ袋に半分くらいまでフキノトウを採った人を見かけました。この先もっと雪がとければ、集落中の毎日の食卓がフキノトウで彩られることでしょう。

 集落センターのすぐ近くの家の庭では、福寿草が花を咲かせていました。重たい雪がなくなり、やっとつぼみを持ち上げ始めたようでした。
集落センターのすぐ近くの家の庭では、福寿草が花を咲かせていました。重たい雪がなくなり、やっとつぼみを持ち上げ始めたようでした。

「雪掘り道場」を開催しました

2009年2月20−23日、豪雪の山里、新潟県南魚沼市清水集落で「やまざとワークショップ第3回〈雪掘り道場〉」を行いました。

 

キャンプ場の炊事場の屋根の除雪
キャンプ場の炊事場の屋根の除雪

2月20-23日、新潟県南魚沼市清水集落を舞台に「雪掘り道場」を行いました。5月、8月に開催した「やまざとワークショップ」の3回目です。今回のテーマは「雪」。首都圏の大学生を中心に28人が参加し、雪掘りを通して雪国の自然と暮らしの厳しさと豊かさを体験したり、清水集落の活性化に向けた意見交換をしたりしました。

今年一番の吹雪となった20日夜に参加者は清水集落に集合しました。

翌21日は朝から地域おこし事業である「しおざわ雪譜まつり」の「山伏水行之儀」(滝打たれ)の準備と片づけを手伝いました。水行をする滝は、道路から雪山の中へ100メートルほど行ったところあり、その周辺に観客のための広場を作ります。昨晩降り積もった新雪は約60センチ。雪が降り続く中、カンジキを履いて、広場と道を踏み固めて作り、けんちん汁や甘酒を振舞うための準備や片づけも手伝わせてもらいました。水行には5人の参加者も挑戦しました。

神社の鳥居を掘り出しているところ
神社の鳥居を掘り出しているところ

午後には雪も上がり、神社の鳥居や消防小屋、高齢者宅などの除雪作業とソバ打ちをしました。除雪作業では、集落の人の軽々としたシャベルさばきを真似ながら、雪を掘り出しました。「ただ雪を掘りだすだけと思っていたが、堀る場所や落とす場所など、長年暮らしてきた人でないとわからないことがたくさんあった」と参加者。雪と暮らす知恵や技を体験しました。ソバ打ちは、第2回に植えたソバの粉と小麦粉、ふのりをつなぎとして使いました。ふのりを使うのは新潟ならではの文化で、コシの強いソバになります。打ったソバは、夕食でいただきました。その後の交流会では、猟の話から「地域活性化とは?」という話まで、参加者と集落の人がさまざまな話で盛り上がりました。

22日は、澄んだ青空が広がる絶好の雪掘り日和となりました。集落から約50分歩いたところにあるキャンプ場の炊事場とトイレの屋根の除雪、取水口のゴミを取り除く作業をしました。あたりを見回すと雪化粧をした雄大な山々の姿、足下を見ると、太陽の光を反射してキラキラ光る雪の上にリス、ウサギ、キツネ、テンの動物の足跡。空の青と雪の白のコントラストも爽やかでした。除雪作業後、雪の上でおにぎりを食べ、雪だるまを作ったり、斜面を肥料袋をお尻の下に敷いて滑りおりたり思い思いに楽しみました。

最後の意見交換会では、地域活性化への関心が高い参加者も多く、全員で活発な議論をしました。

参加者からは、「カンジキを履いての歩き方さえわからなかった。ここに住んでいる人には当たり前のことが新鮮だった」「雪掘りは技術や生活の知恵が必要。経験からの知恵をもらえた」「いつも笑い声が聞こえて良かった。面白がる力があると思った。それが村を愛する気持ちにつながっている」などの感想がありました。

やっぱり冬でした

 

 一昨日降り始めるまで、この車の上にも下にも雪はありませんでした。今朝は、外にとめてあった車はみんなこんなふうです。
一昨日降り始めるまで、この車の上にも下にも雪はありませんでした。今朝は、外にとめてあった車はみんなこんなふうです。

雪国の2月。春はまだまだ先でした。

このところ、暖かい日は日中の気温が8度近くまで上がったりしていました。本来ならまだ約3メートルの積雪がある栃窪集落ですが、あまりの暖かさに思わず春を意識してしまった人もいました。

今日は昨晩からの積雪が60センチ近くあり、除雪車が2台出動しました。これが本来なのだとしみじみ感じました。
それでもこのままの雪の量では、米作りに欠かせない水の量が心配です。除雪は大変ですが、おいしいお米を収穫するために、やはりもうしばらくは降ってもらわなくてはならないでしょう。

 車の屋根の雪をどかしています。下の雪を押しても、上の雪は動きませんでした。
車の屋根の雪をどかしています。下の雪を押しても、上の雪は動きませんでした。

雪どけが進んでいます。

「積雪が1メートルを切ったとは言え、まだまだ冬…」と気合いを入れ直していましたが、そうでもないようです。

田んぼには雪どけ水が流れ込み、下の方からじわじわととけてきています。
田んぼには雪どけ水が流れ込み、下の方からじわじわととけてきています。

約1週間前の日誌では「まだまだ油断はできない」と気合いを入れ直していましたが、雪どけがどんどん進んでいます。もはや集落の人も「はぁそっけ雪なん降らんろう(もうそんなに雪が降ることもないだろう)」と言っていました。

今日は16時を過ぎても、どことなく昼間のあたたかさが残っているような感じでした。土の見える範囲もどんどん広くなっています。

下に向かってつぼみを開いたフキノトウを、下から撮影しました。
下に向かってつぼみを開いたフキノトウを、下から撮影しました。

栃窪の本格的なフキノトウのシーズンはだいぶ先ですが、条件がいいところでは早々とつぼみを開いているものがありました。恐らく雪の下にいる時から着々と準備をしていたのでしょう。生きものたちの健気さには、教えられることが多いですね。

まだまだ冬

節分が過ぎ、立春も過ぎました。「暦の上では…」と言われて見ると、まわりの様子がものすごく春に近づいているような気がしてしまいますが、実際はまだまだ冬です。

 

 雪の壁の上の方の雪がとけて、その水が下の方にたまり、絶え間なくしずくが落ちていました。
雪の壁の上の方の雪がとけて、その水が下の方にたまり、絶え間なくしずくが落ちていました。

雪どけが進み、雪の壁や、少し雪が残っている屋根からは、とけた雪のしずくがポタポタ…一日中ずっと滴っています。本来ならまだ2-3メートルあっておかしくない積雪が、1メートルあるかないか程度…たった1メートル、されど1メートル。3月になってたくさん雪が降る「ドカ雪」ということもあり、まだまだ油断はできません。
お茶のみに集まったおばあちゃんたちは「あったこくていいやんべだのぃ(温かくていいね)」と楽しそうに話していましたが、今日の栃窪集落の日中の気温は1度なのでした(充分寒い、と思いました)。

 雪の上に、ゴマをばらまいたようなものが見えました。近づいてよく見ると、大きさは5ミリほど。そのはるか上には桜の木があり、どうやら芽の1番上の皮がはがれ落ちたもののようです。
雪の上に、ゴマをばらまいたようなものが見えました。近づいてよく見ると、大きさは5ミリほど。そのはるか上には桜の木があり、どうやら芽の1番上の皮がはがれ落ちたもののようです。

寒いけど楽しい!雪国の暮らしを体験

栃窪「さいの神」と雪国暮らし体験が、2009年1月17日-18日に、新潟県南魚沼市栃窪集落で行われました。
首都圏からの参加者が、小正月の伝統行事や、縄ない、かんじき散策、雪遊び、雪ほりなどを体験しました。

 

栃窪「さいの神」と雪国暮らし体験が、2009年1月17日-18日に、新潟県南魚沼市栃窪集落で行われました。首都圏から家族や学生、会社員など11名の参加者が訪れ、雪国の冬の暮らしを体験しました。
今回は地元の10代後半〜20代前半の男性陣が企画の段階からスタッフとして加わり、冬の栃窪の魅力を引き出してくれました。

当日、集落センターのまわりでは積雪が130㎝〜160㎝ほどありました。参加者のほとんどは春から秋の休日農業講座参加者で「冬はどうなるんだろう?」と話していました。集落センターに到着し、冬の栃窪の景色を見て「なるほど、こうなるのか」と納得しながらも、雪の多さにはびっくりしていました。

17日:13時集合、小雪のち晴。小正月の伝統行事「さいの神」に準備から参加、縄ない体験
18日:9時集合、快晴。かんじき散策、雪遊び、雪ほり

【さいの神】

 「さいの神」の様子です。左で燃えているのがお飾りの塔です。この火でモチやスルメを焼いて食べると今年1年健康でいられると言われています。書き初めを燃やして、燃えた紙が高く舞い上がると字が上手になるとも言われています。
「さいの神」の様子です。左で燃えているのがお飾りの塔です。この火でモチやスルメを焼いて食べると今年1年健康でいられると言われています。書き初めを燃やして、燃えた紙が高く舞い上がると字が上手になるとも言われています。

集合してあいさつや自己紹介、諸連絡を終えると、さっそく防寒着を着込んで、地元の若者たちと「さいの神」で燃やす正月飾り集めに出発。子ども班と大人班に分かれ約1時間集落をまわり、家々を訪ねてお飾りを集めました。
お飾りは神社に持って行き、ワラやしめ縄で作られた高さ2mほどの塔にのせていきました。塔から少し離れたところでは集落の人たちがかまくら作りを始めていて、参加者も加わって一緒にかまくらの穴を掘らせてもらいました。神社に続く道の両側の雪のカベに、灯ろうも作りました。
夕食後、「さいの神」が始まりました。19時にお飾りの塔に火がつけられ、集っていた集落の人たちはスルメやモチを棒につるし、火であぶっていました。みんなで作ったかまくらの中には火鉢が置かれ、おしるこがふるまわれました。お神酒や砂糖を使わない甘酒もふるまわれていました。参加者は「栃窪はいつ来ても食べ物がおいしい!」と、楽しんでいたようでした。

【縄ない】
16時から集落センターで、集落のお年寄りから「縄ない」を教わりました。お年寄りは「米を収穫した後に残るワラで、様々な生活の道具を作り利用していた」というお話を聞かせてくれ、手元ではどんどん縄を作っていきました。参加者は興味深く話を聞いていましたが、手元のワラはなかなか縄にならず、苦戦していました。

【かんじき散策:大人班】

 かんじき散策の様子です。
かんじき散策の様子です。

散策したルートは、地元の人が集落と隣り合ったスキー場から帰ってくる際に通った道だそうで、栃窪の人でなければわからないルートでした。下がスキー場になっている山に登り、尾根に広がるパノラマを楽しみ、下り坂はお尻ですべり降りました。ウサギの足あとも見つけました。

【雪遊び:子ども班】
除雪車が雪を飛ばしてできた大きな斜面をソリですべり、その後は雪合戦をしました。雪合戦と言っても、雪を投げあっているうちに追いかけっこになり、最後は子どもが雪の上に仰向けに投げ出されていました。ふわふわの新雪の上は倒れても痛くないので、体いっぱい雪とたわむれて、楽しんでいました。神社にも行き、雪にうまった狛犬を掘り出したり、雪だるまを作ったりしました。

【雪ほり】
18日の午後からは雪掘りと屋根の雪下ろしを体験しました。最初は大人だけと言っていましたが、子どもたちも「やってみたい!」と参加しました。重たいスコップを持って、夢中で雪掘りをしていました。

参加者は、「雪国で暮らすための知恵が興味深かった」「とても寒かったけれど、雪ほりなど体を動かすことが多く、東京よりあたたかく感じた」「雪国の生活は大変かもしれないが、楽しみもあると思った」と、感想を話していました。
*地元スタッフ(五十音順)
日熊恵一さん、笛木正哉さん、笛木裕次さん、笛木隆多さん、笛木亮佑さん
*縄ない指導
笛木茂春さん

足あとだらけ

昨年5月の生き物プロジェクトでバードウォッチングをした「前田木」の周辺に行ってみました。

 雪原に広がる、たくさんの足あと。何の動物の足あとでしょうか。
雪原に広がる、たくさんの足あと。何の動物の足あとでしょうか。

足あとについて、近くにいたおじいさんに聞いてみました。タヌキのものだそうです。「タヌキは夜行性で、今の時期だと暗くなった5時6時と言えばもう山から出てくる。オスメス2匹で行動している。雑食性で何でも食べる。恐らく木の幹の穴や幹と雪の間にできるくぼみみたいなところで寝ていて、雪の上の足跡を追っていけば、つかまえられる。」と教えて下さいました。

写真の足あとは、何匹ものタヌキが通ったあとではなく、決まったタヌキが何回も行き来したあとなのだそうです。

雪景色

栃窪の様子です。

 イロハ田んぼ付近です。冬期は雪で通れなくなります。
イロハ田んぼ付近です。冬期は雪で通れなくなります。

 

 センターの近くの杉の木。枝に積もっていた大量の雪が落ちてきた瞬間です。真下にいたら大変なことになっていました。
センターの近くの杉の木。枝に積もっていた大量の雪が落ちてきた瞬間です。真下にいたら大変なことになっていました。

日中の温かい時間の気温は4度でした。雪の白さがまぶしくとても美しいのですが、ずっと見ていると目が痛くなります。日焼けならぬ「雪焼け」にも注意が必要です。

雪下ろし

2009年は、屋根の雪下ろし作業で始まりました。

 

 作業を始めた頃の様子です。屋根のまわりにはみ出して積もった雪を落としました。それだけで屋根にかかる負担が半分近くになるそうです。
作業を始めた頃の様子です。屋根のまわりにはみ出して積もった雪を落としました。それだけで屋根にかかる負担が半分近くになるそうです。

1月6日は仕事始めでしたが、正月に帰省している間に、集落内にお借りして住んでいる家の屋根の雪が相当積もってしまったので、除雪することになりました。

心配して駆けつけて下さった区長の笛木さんの指導のもと、1m近く積もった屋根の雪をスコップで四角く切り出し、下へ落としていきました。雪は2層になっていて、上の方の雪はふわっとして真っ白く、すぐ崩れましたが、下の方50センチくらいは少し凍っていて、青みがかったザラメ雪になっていました。
さらにほり進んで、トタンから20㎝ほどまで来たら、今度は雪を残さなくてはなりません。掘りすぎると雪で足がすべってしまいますが、雪に厚みがあるとすべらずに作業ができるからです。トタンをスコップで傷つけることもありません。

 作業後の様子です。下に落とした雪の上に屋根から降りられそうでした。子どもの頃は、こういうところによく飛び降りたものでした。
作業後の様子です。下に落とした雪の上に屋根から降りられそうでした。子どもの頃は、こういうところによく飛び降りたものでした。

2時間ほどで作業を終えることができました。3人で作業をしたのですが、笛木さんの作業がものすごく速く、恐らく半分以上をやらせてしまいました。下で見ていた雪国生活1年目のスタッフの分析によれば、笛木さんは一度にスコップにのせる雪の量がとても多かったそうです。